内容説明
病気のせいで十年間ホスピタルで暮らす「僕」は、「お兄ちゃん」の物語や宝物、そして優しくも悲しい旋律を奏でるギターの音色に魅入られていた。しかし、そんな楽しい日々の中で、別れは刻々と近づいていた…。「ランズエンドでギターを」を始め、「タイムカプセルの話」「閃光」「ルネ」の全四編を収録した短編集。「想(sou)」とは、他者とのつながりを通して、無意識下の心理的やわらぎが表面化したもの。幻想的でありながら心理学的な知性をもった不思議な世界観により、愛や憎しみといった人間の想いの強さと弱さが温かな視点により語られていく。
著者等紹介
ワタナベイサオ[ワタナベイサオ]
1979年東京都板橋区生まれ。作家、活動家。青山学院大学文学部英米文学科卒業後、社会福祉士国家資格取得。現在重度の知的障害者の生活を支えることを生業としながら、執筆を続けている。人の想いの可能性にスポットをあて、強いメッセージ性を持った作品を発表する傍ら、自身が主催するプロジェクト・フリーソウルにおける企画・活動によって、人が素直に幸福を感じながら笑って生きていくことができる新しいコミュニティ創りを目指す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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