感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
29
再読。子ども達は、今の心が豊かとな言えない社会に否を唱えている。2013/07/21
ちょん
19
とても読みやすいルポ。普通の少年たちが起こした最悪な結末。「困った子」という考えを「困っている子」と置き換えてみる。「居場所のない子供たち」と言われる居場所とは物理的な場でなく、子供たちを受け入れる人(人間関係)であるという事実。また、排除の論理が蔓延っている現実。大人が変わらなければいけない。2013/05/10
あこ
12
ルポ。事件後、埼玉新聞に連載されたもの。本書は思春期の子供達に関わる大人達に読んで欲しい。「どんな生徒でもあるがままを受け入れることからスタートする。そうすれば子どものことが見えてくる。見えてくれば手が差しのべられる。」「いつ、どんな事件が起きても、それが普通の子であってもおかしくない」。「『いじめ』の心理と極めて似ている。」「社会から排除されている人たちに共振してみつめる視点がない悲劇。」「ありのままの自分が認められる安住の居場所(ホーム)がないという意味で、少年たち自身がホームレスなのかもしれない。」2017/02/26
扉のこちら側
11
初読。普通の少年たちと言われていても、服装の乱れや夜間徘徊など、見ようと思えば事件の種はあったのだ。2010/02/05
うたまる
2
「最近の少年たちがやっていることはやくざより怖いって感じです。もともと、一人ひとりはあどけない子どもたちなんですけどねえ」……2002年埼玉県で起こった中学生3人によるホームレス傷害致死事件のルポ。地元記者らしい丁寧な取材で、親や学校はもちろん、行政や地域コミュニティまで広範に目配りしている。が、そこから導き出された教訓と対策は余りに教条的過ぎないか。理想の親、理想の教師、理想の地域社会。そんなのいつまで経っても実現できやしない。少年たちが自ら暴走に歯止めをかける、それを身に着けさせることを目指すべきだ。2017/12/20