内容説明
昭和五十七年(一九八二)二月九日、死者二十四名、重軽傷者百五十名を出した前代未聞の航空機事故。機長の操縦ミスによって引き起こされた類稀な事故であった。九日午前八時四十四分ごろ、着陸態勢に入った直後、急に機首が下がりそのまま海に突っ込んだ。原因は機長がエンジンを逆噴射させたためと判明。このような異常な操縦を行わせたのは、妄想型精神分裂病による精神的変調であった。機長の変調を事前に発見することはできなかったのか?会社側の管理体制が大きく問われる事件となった。脳神経外科医が医師の立場から分析、究明したドキュメント。
目次
1 墜落(目撃者;一番乗り ほか)
2 救出(救急隊の出動;ボランティア ほか)
3 逆噴射(なぜ事故はおこったか;前兆 ほか)
4 発病(生い立ち;ノイローゼじゃないか? ほか)
5 水面下の情報(心身症の診断;「宇宙から電波がくる」 ほか)
著者等紹介
三輪和雄[ミワカズオ]
1927年名古屋市生まれ。前社会保険中央総合病院脳神経外科部長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。