新風舎文庫
トリカブト事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 217p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784797492545
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0195

内容説明

昭和六十一年(一九八六)五月、利佐子さんは原因不明の心不全で死亡した。神谷力の三人目の妻であった…。トリカブト毒入りの「白いカプセル」を妻に飲ませ、三人の妻を次々と中毒死させたこの事件は、総額一億八千五百万円という高額な保険金でも話題になった。だれよりも早くから事件を追っていた著者による完全犯罪をつき崩した五年間の記録である。

目次

第1章 神谷と利佐子の出会いから、石垣島での死まで―「これから語りあいたいことがたくさんあったのに、利佐子は黙っていってしまいました」(神谷の手記より)
第2章 最初の妻・恭子、二番目の妻・なつ江の死―「神を知らない私が、神を恨みました。その悲しさ、辛さ。なんで私だけがこんな。言葉になりません」(神谷の手記より)
第3章 利佐子の死、失踪、そして逮捕まで―「これからは、三人の妻との楽しい思い出だけを心にとどめてすごします」(神谷の手記より)
第4章 保険金請求訴訟から、取り下げまで―「汗して働いて得る収入以外に、生活の糧を得ることは、私のもっとも恥とするところです」(神谷の手記より)
第5章 白いカプセルの謎―「誰一人として、タバコ以外、利佐子がなにか口にしたのを見ておりません」(神谷の手記より)
第6章 神谷の素顔を暴く―「“二人の女性を同時に愛する”などという芸当が、できない自分であることは十分承知しています」(神谷の手記より)

著者等紹介

坂口拓史[サカグチタクシ]
1942年熊本県八代市生まれ。法政大学文学部中退。セコム初代訓練担当を経て、29歳で日本平和警備保障設立(現顧問)。元日本文芸家クラブ常任理事
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ikuto Nagura

4
トリカブト=保険金殺人と等式が成り立つくらい、ワイドショーを中心にマスコミが騒いだ事件。本書を読み、事件発生が1986年で、マスコミによる騒動や神谷の逮捕が91年と、かなりの時差があったことを初めて知った。著者は被害者友人とともに、事件発生当初から神谷による殺人を疑い、その5年後の逮捕までの軌跡を書き記す。捜査機関よりも先に事件の真相にたどり着くのは、清水潔『桶川ストーカー殺人事件』と同じだ。でも清水の著作と比べると、本書に鬼気迫るものは感じられなかった。事件の社会問題としての差なのか、著者の力量の差か。2015/04/05

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