内容説明
センター試験まであと二ヶ月。幹夫は、山間の一軒家に引っ越してきた。勉強に疲れると、夜更けにFMをきく。今夜はバイオリンの音色…。ふいに窓から、細面で色白の女が入ってくる。「あなたをずっと待っていたの」幹夫は煌きの増した女の眼に吸い込まれそうになり、微かな不安を覚える。家の近くの峠には、霧と共に八十年から百年タイムスリップするという噂があった。女(鳥子)への恋心や、大人へ脱皮しようとする少年の揺らめく心を緻密に描き、夢幻の世界へといざなう。
著者等紹介
白石すみほ[シライシスミホ]
本名、白石須弥圃。1940年佐賀県唐津市生まれ(在住)。1983年より小説を書き始める。現在、全国同人雑誌作家協会会員。佐賀県文学賞受賞「枇杷色のつぼ」。全作家文学奨励賞「サンルーム」
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