内容説明
昭和十七年二月、東宝映画スターから一転、二十五歳で陸軍に入営し、運悪く外地へ出征。中国に駐屯して軍隊生活の不条理を嘆きながら討伐に参加したり、自分の出演した映画の野外上映を見たり、答案を白紙で出したが幹部候補生の試験に合格して士官学校に入学したが、理不尽な上官に反発してカフェーで大暴れ。南方へ転進する輸送船が魚雷攻撃で沈められ、運良く救助されるが、配属された島で飢餓地獄を味わうことに。『青い山脈』など、戦前・戦後を通じての二枚目スター池部良が、極限下の軍隊生活をユーモラスに描いたデビュー作。
目次
出発
転進
南にて
帰国
著者等紹介
池部良[イケベリョウ]
1918年東京・大森生まれ。立教大学英文学科卒業。東宝シナリオライター研究所を経て、東宝映画に俳優として入社。同秋現役入営し中国、ニューギニアを転戦。終戦後陸軍中尉として復員。1941年「闘魚」にてデビュー。戦前戦後を通じてスターとして活躍する。代表作として「青い山脈」「暁の脱走」「雪国」等がある。現在、日本映画俳優協会理事長を務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。