内容説明
ひとりの詩人が消滅した―詩を書き出した十七歳の少年、彼の目を通して描かれる社会、希望と絶望、東京の光と闇、悲劇、欺瞞、快楽、そして愛。十年の月日が流れたある日、詩人に向かって詩が問いかける「私は何のためにこの世に生まれたのか」あの日々が蘇る…明大前駅にいる魚が発した一言「おじさん くさいよ」その真意とは?―物語詩、風刺詩、恋愛詩、詩人・藤田幸弘の真骨頂を全面に打ち出した『恋の実験』三部作を締めくくる入魂の作品。
目次
序(詩;明大前の魚たち)
1 ある詩人の誕生(ロッキング;異常気象 ほか)
2 無へのみち(少年たち;あきら ほか)
3 ファンファーレ(聖なる物語の序文;ウィーン ほか)
4 ある詩人の消滅(契約;生きる理由 ほか)
著者等紹介
藤田幸広[フジタユキヒロ]
1975年、福島県福島市生まれ。青山学院大学博士後期課程満期退学。現在、東京都に在住、英文学を研究。詩人
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。