内容説明
「日本人としてのプライドを意識したことなど、なかった」(典子)、「私は、穢れた日本人の血をひいているんだから」(ノリコ)、「捨てようと思ったのは命じゃなくて、それまでの私」(紀子)。バンコク、チャオプラヤー。三つの女の人生。かつての恋人を追ってバンコクに渡ったノリコ。出生の秘密に苛まれるタイの少女ノリコ。そして二人が探すもう一人のノリコ。運命が、三人を引き寄せる…。すべての女性に捧げる長編小説。
著者等紹介
大岩依子[オオイワヨリコ]
1954年生まれ。1975年静岡英和女学院短期大学卒業後、結婚。夫の転勤に伴い、ニューヨーク、バンコクにてそれぞれ4年間生活した経験を持つ。2004年、放送大学にて多分野にわたって学ぶが、夫の転勤に伴い休学。同年10月、ベルギーにて3度目の海外生活をはじめたが、12月、現地ブリュッセルの病院にて乳癌手術中に急死(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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