内容説明
正夫は華子を引き寄せると、湯の中に伸ばした両脚の上に華子を乗せて抱き寄せた。二人の裸身は共に富士に向いていた―。温泉地で繰り広げられる密やかで艶鮮やかな情事。それは一種の儀式のようであった。官能の果てにある、原生的な生命の息吹きが聴こえてくる必読の書。
著者等紹介
林まさし[ハヤシマサシ]
1938年、東京に生まれる。法政大学文学部英文学科卒。都立高校教員、会社員を経て、自営業を営む。埼玉県在住
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