著者等紹介
天沼春樹[アマヌマハルキ]
1953年埼玉県川越市生まれ。中央大学大学院博士課程修了。現在、中央大学文学部兼任講師、日本ツェッペリン協会会長、日本児童文芸家協会理事、日本グリム協会事務局長と多くの肩書きを持ちながら、作家・翻訳家としても幅広く活躍中
オオサワチカ[オオサワチカ]
1973年神奈川県生まれ。フランス在住。本格的に絵画を学ぶため20歳で渡仏。美術学校で絵画を学び、絵画制作のかたわら絵本にも取り組む。現在は老舗エコール・デ・ロワジール社の作家として活躍中。日本での主な著作は『ペンペンのなやみごと』『はじめてのようちえん』(新風舎)。デビュー作でもある前者は、日本図書館協会選定図書に認定されている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
44
ブラジルに住むお祖母ちゃんからノアルに手紙が届きます。手紙はアリクイが届けてくれます。ノアルはオニオオハシ(ブラジルの国鳥)です。ノアルの本名はセバスチャン・アンデルムス・ノアル・ド・ポスタル・ジュニア。「宛名を書くだけで年を取ってしまうよ」とお祖母ちゃんは言って、ただ“ノアル”と呼びます。故郷から離れて住むノアルには友達がいません。仕方ないので、冬の間に返事の来ない手紙を書きました。お祖母ちゃんから聞いた南の国の物語も書きました。春になり、一輪の白い花が添えられた小さな手紙が届きました。優しい絵本です。2014/07/11
小夜風
24
【図書館】ノアル可愛い♪描かれている動物たちが凄くキュート。誰とも話せないノアルが返事の来ない手紙をたくさん書くところは可愛くていじらしくてノアルが愛おしくなりました♪挿し絵全部ポストカードにして飾りたいくらい素敵でした♪2015/06/03
anne@灯れ松明の火
16
「あらいぐま洗車センター」の おおさわちかさんの絵がかわいくて、他の作品も読んでみたくなり、遠い方の書庫から。引っ越したらしい孫のノアルに、海の向こうからおばあちゃんの手紙が届く。ひとりぼっちのノアルだが、おばあちゃんから聞いた昔話と手紙を書くことで、いつしか……。絵も、おはなしも、優しい。面と向かって言えないことも、手紙だと言えるものだね。それにしても、どうしてノアルがひとりで引っ越したのか? そのへんの話がなくて、しっくりこなかった。2022/02/05
mntmt
13
ノアルは、引越して来たばかりなのかな。見知らぬ土地にひとりぼっち。馴染むのには時間がかかるよね。孤独感が伝わって来る、素晴らしい絵。2015/06/15
Cinejazz
7
〝「セバスチャン・アンゼルムス・ノアル・ド・ポスタル・ジュニアへ。お前の名前は、なんて長いんだろう。手紙の宛名を書いてるうちに、わたしはまた年をとってしまうよ」リオ・デ・ジャネイロに住むお婆ちゃんの小さなカラスのノアル宛の手紙は、いつもそんなふうに始まります…〟ノエルの様子を気遣うお婆ちゃん、その手紙に対するノアルの返事を綴った、ホノボノ感とあたたかみ溢れる、こころ休まる綺麗な絵本。2024/11/06