出版社内容情報
SFとアニメから世の中の本質を解き明かす雇用問題、社会保障、難民問題、テロリズム、大国の覇権争い、宗教対立、人権問題---。
現代の政治情勢は極めて複雑かつ流動的であり、何がどうして起こっているのかを把握することは、専門家にとってすら容易なことではありません。
そのため、人はしばしば感情論や目先の損得で政治を語ろうとして、非生産的な罵詈雑言の投げ合いに終始してしまいます。
現代の政治を、私たちはどうやってとらえればよいのでしょうか? そもそも政治とは何を目指しているのでしょうか?
この難問に対し、SFやアニメなどの創作を補助線として使い、わかりやすく解説するの
が本書。
優れた創作はただの絵空事ではなく、作者の鋭い政治的な視点が必ず入っているものです。
単純化されている分、むしろ政治の本質を射貫いているとも言えるでしょう。オタキングとして知られる岡田斗司夫氏が、SFやアニメ作品に関する膨大な知識を駆使し、「政治の本質」そして「正義のあり方」を解き明かします。
■第1章 銀河帝国は本当に悪か? ---スター・ウォーズで読み解く政治
・パルパティーン銀河皇帝が行ったのは、民主主義革命だった
・アメリカ大統領は、銀河帝国を否定できない
・暴走する「軍」、ジェダイの独善
・銀河帝国はなぜ衰退したのか?
・管理者に向いていなかった初代皇帝
・帝国滅亡後、戦国時代になっていく銀河
■第2章 バットマンは正義か? ---ヒーロー像から正義を考える
・スタバ福袋を買い占めた輩を、罰するのは正義か?
・バットマンは、暴走する自警国家に疲れたアメリカを表す
・自分の守る政府は正しいのか苦悩する『攻殻機動隊』
■第3章 民主主義は進歩的か? ---ナウシカに見る、多様な統治形態
・部族制、王制、民主制の国が反目し合うナウシカの世界
・独裁制の有利さがわかる『銀河英雄伝説』
・『ガンダム』地球連邦とジオンの関係に、政治を学ぶ
■第4章 アメリカとは何か? ---創作に登場するアメリカ型システムの本質
・徹底的に自由な社会を描いた『月は無慈悲な夜の女王』
・統治者はどこまで民衆の味方なのかを問う『ウォッチメン』
・『スーパーマン』に見る、大統領に全てを委ねる欺瞞
■第5章 なぜ国家は崩壊するのか? ---創作に影響を与えるローマ帝国の興亡
・『スター・ウォーズ』で交通路確保の重要性がわかる
・『ファウンデーション』に見る、1つの支配体制が複数に分離してしまう理由
・テロが繰り返される『アップルシード』世界の正義とは
岡田 斗司夫[オカダ トシオ]
1958年大阪府生まれ。社会評論家。1984年にアニメ制作会社ガイナックスの創業社長をつとめた後、東京大学非常勤講師に就任、作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。2010年に「オタキングex」(現FREEex)を立ち上げる。レコーディング・ダイエットを提唱した『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書)が50万部を越えるベストセラーに。その他、多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越える。
内容説明
政治体制が独裁制であれ民主制であれ、民衆の心が動く仕組み自体は昔からたいして変わっていない。トップ交代などで生け贄を求める私たちの心理は、古代の王殺しと一緒である。『スター・ウォーズ』シリーズをはじめ、映画やアニメ、マンガをもとに政治の本質を読み解き、時事ニュースに触れるだけではわからない世界が動く仕組み、その原理に迫る!
目次
第1章 政治寓話としての『スター・ウォーズ』(スター・ウォーズは何がすごかったのか;アメリカ人にとっての寓話 ほか)
第2章 そもそも政治とは何だろう?(政治ニュースを追い掛けても政治はわからない;「正義」がなければ、国民はついてこない ほか)
第3章 スーパーヒーロー像から見えるアメリカという国家(空前のアメコミブームがやって来た;アメリカ人として生きようとする『スーパーマン』 ほか)
第4章 英国のEU離脱をガンダムで例えると?(英国は、ジオン公国だった!;重力という圧倒的な力 ほか)
第5章 ハインラインに「リバタリアニズム」を学ぶ(モビルスーツの元ネタとなった『宇宙の戦士』;軍隊は制御された暴力装置 ほか)
著者等紹介
岡田斗司夫[オカダトシオ]
1958年大阪府生まれ。社会評論家。1984年にアニメ制作会社ガイナックスの創業社長をつとめた後、東京大学非常勤講師に就任、作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。2010年に「オタキングex」(現FREEex)を立ち上げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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