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内容説明
俺の名は紫藤。シドと呼んでくれ。ただ今十九歳。借金もなく、失恋したり、イジメにあっているわけでもなく、まあ楽しく生きている。でも俺は死ぬ。俺はもう完成しているからだ。じゃあ、どう死のう?なんて考えていた俺は、最高に愉快で最悪に頼もしい奴らに出会った。『自殺屋ヨミジ』と『殺人鬼ドリアン』十万円を払えば、一週間後に理想的な死を用意してくれるという。その間にどうせ気が変わるだろうって?安心してくれ、俺は必ず死ぬから。人生にとどめを刺しにいく、俺の最期の七日間―その全てがここにある。第3回GA文庫大賞“優秀賞”を受賞した自殺系青春エンタメ、登場。
著者等紹介
望公太[ノゾミコウタ]
1989年、福島県生まれ。『Happy Death Day―自殺屋ヨミジと殺人鬼ドリアン』で、第3回GA文庫大賞“優秀賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K
20
直ぐに読めるような面白い話でした!主人公キャラも魅力的ですが自殺屋・殺人鬼も良いキャラでした(*^▽^*)めっちゃHappy Endなのにまさかの続く…(苦笑)まぁ2巻も面白いことを期待できそうですね!2014/12/09
ハル
16
結構面白かった( *・ω・) 「自殺系青春エンタメ」というあらすじに書いてある通りな作品(笑) 「生と死」という重いテーマなのに、良い意味でユル軽い。ラストシーンも不思議なハッピーエンドで素敵でした。厨二成分は若干キツめ。 処女作ということもあり、荒削りな部分はある。けれど作者の「こういう作品が書きたい!」という意志は伝わってきて、個人的に好印象。最初から小さくまとまった作家より断然いい! たったの200ページ、主人公の一人称&会話中心の文章、勢いで読ませる作風、といった相乗効果であっという間に読了。 2013/12/20
ツバサ
15
主人公が自殺するに至るまでの7日間を淡々と書き記してて怖いなぁ。でも仕方ないよねって感じがしたから、自殺エンドなのに読み終わった後に謎の爽快感がきました。2017/01/13
王蠱
15
「異能バトルは~」「うちのクラスの~」から作者ポロロッカ。自殺や殺人鬼など重苦しいはずのテーマなはずなのに(個人的にも少し苦手な部類の話なのに)しっかり読ませ、そして後腐れも心地の悪さも感じさせない、否むしろ心地よいものすら残るような文章は方向性は異色かもだがやはりこの作家らしい。この作者の作品に登場する「自分の生き方に嘘をつかない」キャラ達とその魅力が処女作のこれの時点でしっかり出せているのが本当に凄い。本文最後まで読み終えた時、シドの『遺書』を読み終えたヨミジの笑顔が自然と頭に浮かんだ2013/01/09
のれん
13
不自由なく幸せに暮らし、理不尽な差別をしながら生きること。人との触れ合いに意味を見いだしながら、孤独を愛すること。 悲しい罪などなくとも、生を否定し死を肯定しても良い。死を見ることも自死することも殺人を犯すことも、普遍的な行為であると説く。 厨二病の極みともいえる論法であり、それを普通とする変態が今作のキモとなる。 しかし思春期向きかと言われると、ムリやろと感じる。彼らは泰然自若としており、そこに悪意も焦燥も苦しみもない。勝手にキャラに置いてかれる。 つまらなくはないかもしれないが、「面白くない」作品。2021/03/09