内容説明
三菱の創業者として初代社長の岩崎弥太郎は有名だが、その後を継いだ二代目・弥之助の業績はほとんど世に知られていない。しかし、実は三菱財閥・三菱グループの基礎を築いたのは、この弥之助だったのだ。初代社長ほどのカリスマ性はないが、頭脳明晰・冷静沈着な弥之助は、三菱の危機を救い、さらに発展させることに成功する。本書では、岩崎弥之助の生き方や経営手腕を、余すところなく伝える。
目次
第1章 この二代目なくして三菱なし、岩崎弥之助(弥之助、誕生;兄・弥太郎と違い温和な性格;母の教え;弟の教育に熱心だった弥太郎;弥之助、アメリカに留学す;後藤象二郎の娘と婚約;兄からの手紙;弥之助の帰国)
第2章 兄・弥太郎との二人三脚で経験した天国と地獄(台湾出兵によって三菱飛翔す;兄から叩き込まれた金銭哲学;政商・三菱への道;高島炭鉱の購入;伊藤博文の策謀;岩崎弥之助の意見書;共同運輸との死闘;岩崎弥太郎の死;共同運輸との和解、そして再戦;極秘のトップ会談;国家のため汽船会社を廃業す)
第3章 寡占から多角へ―巨大財閥への道(弥之助、三菱を再興す;社長独裁を継承;鉱山事業へシフト;弥之助を支えた人材(1)―川田小一郎
弥之助を支えた人材(2)―荘田平五郎
弥之助を支えた人材(3)―豊川良平
嬉しい誤算だった高島炭鉱と造船所の経営
長崎造船所の経営
日本郵船は再び三菱の手に
丸の内を購入して計画した大事業とは?
日本初のビジネス街をつくり上げる
丸の内の今と昔
グループの中核となる銀行業をスタート
倉庫業の将来性に着目
小岩井農場も弥之助にはじまる)
第4章 「紳士の標本」と称された弥之助の人柄(経営者としての弥之助;紳士の標本;弥之助、三菱を禅譲す;政界で活躍する弥之助;スパルタ教育をおこなった温厚な弥之助;一族思いの人柄;弥之助の親孝行と先祖への崇敬;英国紳士の気質を日本に;富める者の責任;岩崎弥之助。壮絶な最期を遂げる;弥之助が支えた久弥と三菱の発展;弥之助の子・小弥太の最期)
著者等紹介
河合敦[カワイアツシ]
1965年、東京都に生まれる。早稲田大学大学院博士課程満期取得退学(日本史専攻)。第17回郷土史研究賞優秀賞(新人物往来社)、第6回NTTトーク大賞優秀賞を受賞。都立白鴎高等学校で主任教諭として日本史を教えるかたわら、多数の歴史書を執筆している。早稲田大学教育学部講師もつとめる。また『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)の講師等、テレビ出演も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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