内容説明
歴史上の有名人たちの評判というのは時代とともにコロコロ変わるのが常だ。たとえば直江兼続は、明治に出版された伝記のおかげで突然有名になり、いまや大河ドラマで秀吉、家康と並ぶ有名人になった。では、本当のところはどうなのか。大河ドラマの主人公はみんな偉いのか、信玄は、信長は、龍馬は?本書では政治家や武将を中心に、歴史人物70人の評判の変遷をたどりつつ、ズバリ本当のところの評価を下していく。著書による10点満点の採点付き。歴史ブームのいまこそ知りたい、あの人物たちの実像に迫る。
目次
第1章 古代の10人―聖徳太子はやっぱり偉かった?
第2章 平安・鎌倉・室町の9人―天皇から将軍までを辛口診断
第3章 戦国時代の12人―No.1は秀吉!信長、兼続は?
第4章 江戸時代の11人―家康は本当に名君だった?
第5章 幕末の9人―激動期の英雄たちの偉人度は?
第6章 明治の9人―岩倉具視、大久保利通の評価を正す
第7章 大正・昭和・平成の10人―原敬から小泉純一郎まで
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
昭和26年9月24日滋賀県大津市生まれ。東京大学法学部卒。フランス国立行政学院(ENA)留学。国土庁長官官房参事官、通商産業省大臣官房情報管理課長などを歴任後、現在、作家・評論家としてテレビなどでも活躍中。徳島文理大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たかしくん。
22
う-ん。前に著者の「歴代総理の通信簿」も読み、まあそれなりに納得感のある内容と思いましたが、残念ながら本書はその域にも達してないと思います。より古い歴史上の人物であればこそ、評価をする根拠が薄れるからでしょうか? ただ一つ納得したのは、東条英機の評価で「戦争を始めたことより止めなかったことが罪」という部分ですかね。2014/10/05
古古古古古米そっくりおじさん・寺
7
採点方式で話題になった福田和也『作家の値打ち』『総理の値打ち』のアイデアを拝借して、歴史人物の通信簿もので世に出た八幡和郎の本。ではつまらないかと言えば、所がどっこいこの人の本はいつも面白い。採点するだけの基準の持ち主である。卑弥呼を『女酋長』近藤勇を『ヤクザのボス』と言い切る痛快。一番痛快なのは保科正之に対する酷評。真っ当である。世界的視野と経済的視点の無い人が嫌いというのは、著者の一貫した姿勢。読んでハズレの少ない書き手。八幡さん自信が『やや過小評価』である。2012/06/18
閃
5
名前と同時に点数を出す時点で、先入観が入ってしまう。タイトルは斬新だと思ったのだが、このような手は好かない。読んでいく程に幻滅してしまった。2010/12/08
shigoro
4
70人の有名な歴史人物をダイジェストで学べるかと思ってよんだけど、どちらかというと初めからその人物を知っている人が読んで、「こうゆう考え方もあり、こうゆう評価になるのか」と知るための本のような気がする。だから知っている人物は面白く読めるが、知らない人物は意外と分かりにくいかも。まぁ評価というのは死後何十年経った後やその時代(バブル期、不況期)によってコロコロ変わるから一概に定められないんだよな。 2012/02/22
KOTA
4
ん~。 なにも司馬遼太郎は歴史事実を捻じ曲げようとしてあれだけの創作をしたわけじゃないけどね。 読み手が勉強不足か勉強嫌いで、創作部分も鵜呑みにしているだけだから。 でも伝えられるより立派な人かもしれないし、そもそも歴史を動かした人間が立派かというとそれは違うのでは? まぁこういう見方をする人もいらっしゃるということで。