内容説明
かつて、大人の脳は変わらないと信じられ、医学の教科書にもそう明記されていた。しかし最近の研究によって脳は、環境の変化に対応し、絶えず変化しつづけることが明らかとなったのだ。本書では、この研究成果をドキュメンタリータッチで追いつつ、脳を積極的に変えるための最適なアドバイスを行ってゆく。
目次
第1章 よみがえる脳(突如、眼科医を襲った脳卒中;CI療法によって完全に職場復帰をはたす ほか)
第2章 脳科学の常識が変わった!(脳を変える意志的な努力;回路と伝達物質は心を決める要因 ほか)
第3章 エクササイズで頭がよくなる(頭がよくなる方法;環境富加ネズミは頭がいい ほか)
第4章 エクササイズでうつが治る(ジョギングでうつが治る;気分が落ち込むうつ ほか)
第5章 想像するだけで脳は変わる(心は脳を変えるのだろうか?;苦手チームを克服したメントレ ほか)
著者等紹介
生田哲[イクタサトシ]
1955年、北海道に生まれる。薬学博士。がん、糖尿病、遺伝子研究で有名なシティ・オブ・ホープ研究所、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)などの博士研究員を経て、イリノイ工科大学助教授(化学科)に。遺伝子の構造やドラッグデザインをテーマに研究生活を送る。帰国後は、生化学、医学、薬学などライフサイエンスを中心とする執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわっち
23
面白い内容だった。脳を有効に使うための方法がたくさん書かれている。この本を読むことによって普段の生活を変えもっと脳を活性化させる可能性があると思った。もっと脳を有効利用したいと思う人には参考になるのに思った。2022/07/11
miho
3
この本から学んだこと。 脳は、繰り返し実際の動作を行うことで、脳の使えなくなってしまった機能の部分を残りの部分が成長して補うようにすることができること。生涯成長し続ける臓器だということ。「運動 エクササイズ」で、脳が活性化すること。うつ病にも効果があること。脳を活性化させるには、「関心」をもつことが不可欠だということ。(興味や好奇心、と、指先などの細部)イメトレでも効果があること。2016/07/01
わに
2
運動、イメージトレーニング、瞑想などが脳にどのような好影響を与えるかが解る。脳に障害、損傷を負った者でも方法次第で回復、再生させることができるというのは、とても希望がある話だ。2014/06/06
Evod
2
私が小学校一年のころ、頭の柔らかいうちに勉強しなさい、おとなになったら忘れる一方だから、とよくいわれた。それが当時の常識だった。時代が変われば社会の考えも変化をみせる。この本では死ぬ間際でさえも、たえず脳が成長すると言う。脳に深刻なダメージを受けても奇跡的な回復を見せた人々の例をとりつつ、脳がよみがえる過程、方法を説明している。運動後の勉強、イメトレの効果、集中など。残念なのは、方法が効果を表す理由をはっきり書かれていない点だ。事実としてあるが研究不十分なものを一冊にまとめている。面白い、けどあと一歩。2012/04/23
Gotoran
2
脳科学のフレームチェンジ。従来の常識が非常識。脳のすばらしさを知ることができた。本を読んで、感じ考えることで、脳は蘇る。心身の活性化が脳の進化に結び付く。2010/10/18