内容説明
鳥の骨格標本を子どもたちに見せても、恐竜を連想することはなかった。でも、鳥たちは恐竜そのものだという学説まであるのは、なぜだろう?著者がライフワークとする「骨の学校」を通して、鳥たちと恐竜との接点を探ってみると、身近なフライドチキンにも進化の謎が見え隠れし、鳥たちの多様な生き様が見えてきた。恐竜と鳥との比較ばかりではなく、生き物が持つ“れきし”と“くらし”の進化論をひもとく。
目次
第1章 チキンの骨に恐竜を探す
第2章 ダチョウの骨はおもしろい
第3章 フライドチキンの骨探検
第4章 耳と目の骨に見る歴史
第5章 鳥の分類を考える
第6章 走る鳥たちの骨
著者等紹介
盛口満[モリグチミツル]
フリーライター、イラストレーター。1962年、千葉県生まれ。千葉大学理学部生物学科卒。自由の森学園中・高等学校理科教諭を経て、2000年に沖縄移住。学校NPO珊瑚舎スコーレの活動に関わる。2007年より沖縄大学人文学部こども文化学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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uD
16
食卓に並ぶフライドチキンを話のフックに恐竜を語る!と思いきや、結局鳥の話ばかりしておられる。タイトル詐欺だ!と憤慨はしないが、肩透かしを喰らった気分であることは間違いない。とはいえ結構興味深く読めてしまえてちょっと悔しい。ダチョウの大腿骨は水に浮くとか、フライドチキンは1羽のニワトリを9ピースにしてできているとか。内訳は、ウイング(手羽)、リブ(胸)、サイ(腰)、ドラム(もも)がそれぞれ2ピースずつで、キール(胸骨)は1ピースしかないから幸運のピースなんだとか。よし、今度KFCでよく見てみよう。2020/09/02
魚京童!
14
まー進化論イロイロ書いてあるけどさ、結局生物は「空飛ぶスパゲッティモンスター」さまが創造されたものだからさ。フライドチキンにするためにニワトリがいるし、キョウリュウだと思って食べれるようにニワトリとキョウリュウは似せて創られているからだまされないようにしないとね。今日のお昼はスパゲッティにしよう。2019/05/12
うめ
13
構成がちょっと、雑談っぽくてまとまりなく感じるけれど、イラストのかわゆさと、ちょいちょい挟まるウィットに富んだ言い回しで飽きさせない。面白可愛い♡2015/02/24
ハル
9
表紙のイラスト、恐竜というテーマ、見開きの右ページは常にイラストという構成。どれをとっても「子供向け学習本」という感じなのに、中身は意外と大人向けです。 フライドチキンの残り骨や身近な鳥たちを元に、鳥と恐竜と人間との関係、骨格や進化を解説してくれるのが非常に面白いのですが、いかんせん内容が難しい(-∀-;) 私の頭では、見開き右ページの図解と合わせてようやく理解できるレベル(笑) ですが初めて知ることが多くためになる一冊でした。「鳥は常につま先立ちしてる状態」とか「プテラノドンは恐竜じゃなく翼竜」とか。2014/12/09
斑入り山吹
8
ソフトバンクの出版?表紙もポップだし、右ページはイラストでほとんど字がないし、まあ軽くいけるでしょ?と思ったのだが、これがけっこう読み応えがあったのだ。胃石の話とか、耳小骨の話とか、飛ばない鳥の発生学的な話とか、途中まではどこかで聞いたような話だけどその先は知らなかったよ、へぇ!って感じで面白い。知識の羅列ではなく、そこにある骨やら皆でばらした鳥やら人のコメントやら、ネタのナマ度が高くて、食いつきやすい。そして話がちゃんと閉じるところもよい。盛口氏、気に入りました。2014/06/17