内容説明
タイムトラベルを自由に楽しむ。未来を予測し、コントロールする―人類の夢と可能性に、最新理論を縦横無尽に展開しながら、天才科学者が果敢に挑む。遊びに満ちたアイディアとカラー・イラスト250点を駆使し、宇宙と人類の未来に秘められた謎を解きあかす!世界的ベストセラーとなった宇宙論のバイブル。
目次
第1章 相対論について
第2章 時間の形
第3章 クルミの殻の中の宇宙
第4章 未来を予測する
第5章 過去を守る
第6章 私たちの未来は?
第7章 ブレーン新世界
著者等紹介
ホーキング,スティーヴン[ホーキング,スティーヴン][Hawking,Stephen]
1942年、オックスフォード生まれ。オックスフォード大学、ケンブリッジ大学大学院で物理学と宇宙論を専攻。1974年に史上最年少の32歳でイギリス王立協会会員になる。1979年、ニュートンも就いたケンブリッジ大学ルーカス記念講座教授に選出され、今も在職中。筋萎縮性側索硬化症と闘いながら精力的に研究を続け、「現代でもっともすぐれた科学者の一人」として世界中で高く評価されている
佐藤勝彦[サトウカツヒコ]
京都大学理学部物理学科卒業。理学博士。東京大学大学院理学系研究科教授、ビッグバン宇宙国際研究センター長。インフレーション宇宙論の提唱者の一人であり、国際天文学連合宇宙論部会長、日本物理学会会長なども務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
133
主に代表著書『ホーキング、宇宙を語る』の専門性に挫折した読者のために、エキサイティングな項目を抽出して丁寧な解説を試みた書。直線的進行を避け、言葉を優しくし、文章を短くしてもレベルを全く下げる気がない。最大の魅力はほぼ全ページに配されたグラフィックのカラー図版とイラストの豊富さ、これで彼の宇宙論のイメージは解像度がグンと上がったように感じる。特に相対的時間論や時間旅行、ブレーン新世界モデルなどは問題とする現象に対する柔軟な思考と表現力がよく現れており、結果的に議論の難易度と面白味がしっかりと比例している。2022/01/27
つきかげ🌙
34
とても難しいけど面白かった。物理の基礎から始まって、宇宙論、ブラックホール、時間旅行の可能性、人間の未来、ブレーンなど。タイムマシンについては、超ミクロの世界では時間の逆光が可能だが、マクロの世界では可能性はゼロとの事。この章では終始切れのいいジョークが挿入されているのだが、どこまで本気なのか難しかった。人間は将来的には胎児は体外で育つため頭の大きさが産道の制限を受けずより大きな頭を持つことができる。ブレーン。世界は11次元でできている。人間原理。覚えておこう。綺麗なカラーイラストが随所に挿入されていた。2018/03/28
しろ
14
☆7 面白かった―、と同時に難しかった―。ところどころ解らない個所があるとはいえ、とても興味深い世界がなかなか明瞭に解説されていた。基礎知識はあった方がいいけど、専門知識はなくとも最先端宇宙論を体感できる。時間や空間が絶対性をもたないことやビックバン・ブラックホールの仕組みなどの宇宙に関することだけでなく、タイムマシンの可能性についてや宇宙の外側についてなどのフィクションのような理論や、人間の存在価値や神の存在場所といった哲学的なところまで触れているから読み応え抜群。それにしても「ひも」がわからない。2010/09/28
マーク
11
夢のある本。ただ、ほとんど理解不能。2015/09/30
roughfractus02
10
宇宙論の進展をCG図版を多用して直感的に理解させる構成がいい。ミンコフスキー時空(空間3+時間1次元)を我々の世界として概説した後、本書はE・ウィッテンの唱えた11次元のM理論(空間10+時間1)へ図版と言葉のみで誘導する。この時読者は、数式がない代わりに膜(brane)からなる宇宙を、CG図版を脳内で動かして2次元の膜や5次元の膜を折り畳みつつ進む。この高次元宇宙の設定が必要なのは超弦理論の導入が可能だからである。本書は一般相対性理論と量子力学、言葉と図版の2×2面で読者の今から未来の宇宙像に接続する。2019/12/27
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