出版社内容情報
トランジスターの発明によって、今日の半導体/コンピュータテクノロジーへの突破口を開いた科学者たち。
ウィリアム・ショックリー、ジョン・バーディン、ウォルター・ブラタンの3人は、この功績によりノーベル賞を受賞するが、当時はショックリーを除いて、その意味を深く理解するものはいなかった。彼は、コンピュータがまだ生まれてもいないときから、トランジスターがコンピュータの「理想的な神経細胞」になると考えており、その商業的価値を予見していたのである。ショックリーはベル研を出て、みずから半導体会社を設立し、シリコン・バレーの誕生に一役買うが、ついに渇望してやまない富を手に入れることはなかった。一方、バーディーンとブラタンは基礎研究を続けることを望み、科学者としての生涯をまっとうするが、特にバーディーンは、後に20世紀物理学の金字塔となる論文「超伝導理論」を発表し、2度目のノーベル賞を受賞する。本書は、トランジスター発明当時、世界最高の研究機関であったベル研究所を主な舞台に、研究者たちが織り成す人間模様と科学史、社会史をたくみに織り交ぜた一級のドキュメンタリーである。
内容説明
トランジスター発明当時、世界最高の研究機関であったベル研究所には、数多くの天才科学者が籍を置き、いくつかの運命的な邂逅がもたらされた。やがて、ベル研究所を去ったショックリーは、自ら半導体会社を設立し、シリコン・ヴァリーの誕生に一役買うが、ついに渇望してやまない富を手に入れることはなかった。一方、バーディーンとブラタンは基礎研究を続けることを望み、研究を中心とした生涯をまっとうするが、特にバーディーンは、後に20世紀物理学の金字塔となる論文「超伝導理論」を発表し、2度目のノーベル賞を受賞することになる。
目次
第8章 少数派の見地
第9章 発明の娘
第10章 燎原の火
第11章 カリフォルニアの夢
第12章 集積
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