内容説明
危機管理の欠損と法の支配の蹂躙。コロナ禍は何を暴いたか?見えてきた「日本社会のクセ」と覆い隠された事柄の正体、専門知の歪みを多角的視点から問う。
目次
序 ダチョウを嗤うな
1 コロナ禍は何を暴いたか―危機管理能力なき無法国家の現実と専門知の歪み
2 自由と共同性、そして法―憲法論から顧みるコロナ禍
3 感染症対策と権利制約―プライバシー制限の問題を中心に
4 合理的な意思決定と理性的自律のために―コロナウイルス禍の中での科学的知識と倫理
5 学習する政府へ向けて
6 有事の倫理をめぐる七つの問い
7 コロナ禍は障害者に何をもたらしたのか―ニューノーマルについての哲学的考察
8 パターナリズムはそこにあるのか―先延ばし行動の経済モデルで考える
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鴨長石
2
何事もなかったかのように日常生活が戻ってきているが、各界はコロナ禍の総括をすべきだ。法学者たちから本書が出たこと自体は評価したい。しかし内容は残念だった。パンデミックにおける法学分野の問題の根本は、自由の制限はどう正当化されるのかという点に集約されるが、これは「他人に損害を与えるならば」自由は制限されうるというミルの自由論に行き着く。であるならば、感染症の危険性の程度により取るべき手段は変わってくるはずだが、COVID-19はそもそもどの程度危険だったのかを誰も論じようとしていない。(コメントに続く)2026/04/14




