内容説明
本書は、植民地時代の朝鮮における植民地農事会社を分析対象とし、その土地集積過程と小作制農場経営の特質、そして農場地域で展開された農民運動についての把握を通じて、朝鮮近代の農村社会・農民問題の一断面を考察する。
目次
第1編 植民地農事会社の土地集積過程(日本人地主の土地集積過程と植民地地主制―既墾地型地主と未墾地型地主;東洋拓殖株式会社の土地集積過程と植民地地主制―全羅南道羅州郡「宮三面」の事例;不二興業株式会社の植民地地主への転進過程)
第2編 植民地農事会社の農場経営構造(東洋拓殖株式会社の農場経営構造;不二興業株式会社の農場経営構造;不二農村における集団農業移民の展開過程;小作慣行の変遷過程と植民地地主制―全羅北道を中心に)
第3編 植民地地主制と農民運動(全南務安郡荷衣島における土地回収運動;全南羅州郡「宮三面」における土地回収運動;「不二西鮮農場」地域における農民運動)