内容説明
ICCによる「正義」「法の支配」の実現を目指して。2003年に活動を開始したICCでは2012年2つの事件が第1審判決に至った。複雑な国際的大規模人権侵害に対し、ICCはどう向き合い、法的判断を下したのか。設立当時からの第一人者が、判決に至るまでの制度の発展や問題点を、つぶさに検証する。
目次
第1部 紛争下の大規模人権侵害と国際刑事裁判所(重大・組織的な人権侵害事態と国際刑事裁判所;国際刑事裁判所における最初の有罪判決)
第2部 被告人の権利―公正な裁判への課題(国際刑事裁判所における捜査・訴追対象者の権利;国際刑事裁判所における「公正な裁判」)
第3部 被害者の権利と救済(国際刑事裁判所における被害者の地位;国際刑事裁判所における被害者の参加;国際刑事裁判書における最初の賠償に関する決定)
第4部 侵略犯罪の訴追をめぐる課題(国際刑事裁判所ローマ規程の改正手続と2010年検討会議;国際刑事裁判所ローマ規程の侵略犯罪の改正)
第5部 日本の課題(国際刑事裁判所と日本の課題)
著者等紹介
東澤靖[ヒガシザワヤスシ]
明治学院大学大学院法務職研究科教授、弁護士(日本、ニューヨーク州、カリフォルニア州)、国際刑事弁護士会(ICB)・国際法曹協会人権評議会(IBA‐HRI)各理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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