内容説明
今や民主政治の必須の前提として社会に根付く「表現の自由」「報道の自由」の価値を、様々な場面で具体的に切り拓いてきた著者の貴重な論稿群。アメリカ法研究も含め、民主政治過程の中での、憲法学の生成と発展をみる。
目次
第1部 アメリカ法(ウォレン・コートからバーガー・コートへ;報道の自由と名誉毀損―ニューヨーク・タイムズ事件判決とその後の発展をさぐる;名誉毀損訴訟における証拠開示とプレスの編集特権―最近の合衆国最高裁判所判決をめぐって;ペンタゴン・ペーパー事件―ベトナム秘密文書と報道の自由;表現の自由に関する米国最高裁の判例の展開―その概観と若干の考察)
第2部 日本法―アメリカ法との対比において(公正な論評;表現の自由と名誉毀損―公共の関心事をめぐる問題;真実証明および相当性についての考え方;プライバシー侵害と差止請求;利益衡量論)
第3部 判例評釈(意見広告と政党に対する名誉毀損―サンケイ新聞意見広告仮処分事件;公正な論評の法理―長崎教職員批判ビラ配布事件;プライバシー侵害と差止め―「週刊文春」差止め請求事件;免責による証言強制―ロッキード事件嘱託尋問調書の証拠能力)
第4部 その他(違法捜査とその規制・救済―弁護の立場から;講演 今、報道の自由を語る意味―取材源秘匿に関する最高裁決定に読み込むNHKの役割;(講演)今、法律家は何をすべきか)
著者等紹介
山川洋一郎[ヤマカワヨウイチロウ]
1964年3月東京大学法学部卒業。1966年4月弁護士登録。1969年ミシガン大学ロースクール比較法修士。1991~92年ミシガン大学ロースクール客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。