内容説明
成年後見法、介護保険法、社会福祉法が成立し、21世紀の社会のあり方を方向づけるような改革が進められています。本書は、支援(援護)を必要としている方々の救済を願い、身上監護システムのベストの姿を追求したものです。中心となるべき概念(キーワード)は、福祉における「エンパワメント」であり、成年後見における「権利擁護」です。さらに、エンパワメントや権利擁護を実現するための「連携」を掲げることができます。本書はこのような観点から、このたびの改革の意義と問題点を検討し、地域の人々に対して新しいシステムを具体的に提案しました。
目次
第1部 新法の成立と改革の意義
第2部 運用の現状と問題点
第3部 注目すべき実践例
第4部 今後の成年後見制度改革の視点
第5部 望まれる後見システムのあり方
著者等紹介
池田恵利子[イケダエリコ]
社団法人日本社会福祉士会副会長。介護保険制度や福祉サービスの利用契約化に関して、「誰でもが、不利なく、平等に利用できる利用者中心のサービス」実現を目指し、成年後見制度については「利用者支援、権利擁護」の視点から発言している
小賀野晶一[オガノショウイチ]
秋田大学教育文化学部教授。民法専攻。私法の観点から、地域における法的課題(環境、福祉、生活、情報等)をほりおこし、学際的な検討を試みる。早稲田大学博士(法学)
小嶋珠実[コジマタマミ]
社会福祉士・臨床心理士。川崎市障害者更生相談所、日本社会福祉士会成年後見センターぱあとなあ運営委員、川崎市障害者福祉施設等連絡協議会、苦情解決・サービス評価検討委員
中井洋恵[ナカイヒロエ]
弁護士(大阪弁護士会所属)。1995年から大阪弁護士会の成年後見制度検討委員会委員を経て、1998年開設時より同会の高齢者・障害者総合支援センター運営委員会委員となり、実務でも、数件の成年後見人を務める
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