内容説明
これは、燃える本であって、概説書でもなければ、入門書でもない。法学の歴史を機縁として、読者ともども、心を焼き、物を考えたい、というのが本書の願いである。旧著・講談社版『原典による法学の歩み』は、再録したような序文を劈頭に掲げて世に出た昭和49年の作品である。内容面では「旧著に一切手を加えないこと」を条件として再刊を承諾した。形式面では、旧著に存した資料表示上の誤謬の訂正や、刊行後二十余年を経ているための資料表示の補訂をし、活字を大きくしたり、縦組一巻本を横組二巻本にしたり、原典部分をハッキリ他から区別した。
目次
総説―法を索めて
第1章 近代法学成立前史(古代法―メイン;神学大全―トーマス・アキナス ほか)
第2章 パンデクテン法学
(ローマ私法のアクチオ―ヴィントシャイト;法理学講義―オースチン)
第3章 経験的実証主義(ローマ法の精神―イェーリング;権利のための闘争―イェーリング ほか)