内容説明
本書では、旧制高校における寄宿寮自治制の成立過程と、それがどのように発展していったかとを明らかにしている。取りあげているのは、明治時代のみで、大正・昭和には言及していない。
目次
1 近代日本における知的青年の民主主義ディシプリン―一高寄宿寮自治制の成立(自治制成立の経緯の概略;古荘嘉門校長―その人と役割;木下広次教頭―その人と事蹟 ほか)
2 近代日本の青年における批判的知性の形成―明治30年代の一高校風論争を中心に(十九世紀中における校風論;内村鑑三不敬事件;校風過渡期(明治30年代前半)の校風論 ほか)
3 エリートの教育と大衆の啓蒙―新渡戸稲造の再評価(新渡戸の一高校長就任;新渡戸にたいする一高内外の評価;新渡戸校長時代の校風 ほか)
著者等紹介
宮坂広作[ミヤサカコウサク]
1931年7月長野県諏訪市に生まれる。1954年3月東京大学教養学部教養学科卒業。1959年3月東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。教育学博士。お茶の水女子大学助教授・東京大学教授・山梨学院大学教授を経て、現在、東京大学名誉教授・松本短期大学教授
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