内容説明
法廷におけるカメラ取材の問題は将来においては少しずつ議論の対象になっていくものと思われる。いろいろな提言や提案がなされるようになろう。そこで基本的で不可欠な資料として、アメリカにおけるカメラ取材に対する規制緩和に至るまでの努力のプロセスを紹介することは極めて有望なことと考える。日本においても、メディアの行き過ぎのおそれのみにとどめないで根源的な議論をすべきではないか。
目次
第1章 テレビ放送についての規制を緩和したアメリカ
第2章 アメリカの法の社会の否定的な姿勢
第3章 エステス事件の判決に至る歴史的な前触れ
第4章 刑事裁判のテレビ放送を否定したテキサス州のエステス事件における連邦最高裁判所の判決
第5章 規制の緩和に向けてのプロセス
第6章 刑事裁判のテレビ放送を肯定したフロリダ州のチャンドラー事件における連邦最高裁判所の判決
第7章 チャンドラー事件後の総合的な取組
第8章 電子メディアによる報道についての州の規準
第9章 総合的なまとめ
著者等紹介
宮野彬[ミヤノアキラ]
1933年、東京に生まれる。1957年、中央大学法学部卒業。1963年東京大学大学院博士課程修了、鹿児島大学法文学部講師・助教授を経て現在、明治学院大学法学部教授。主著に『安楽死』(日経新書)(日本経済新聞社、1976年)、『安楽死から尊厳死へ』(弘文堂、1884年)、『犯罪の現代史』(三嶺書房、1986年)、『日本の刑事裁判』(三嶺書房、1987年)、『おもしろ公務員刑法雑学読本』(公人の友社、1988年)、『刑法の社会学』(三嶺書房、1989年)、『刑事和解と刑事仲裁』(信山社、1990年)、『裁判のテレビ中継を』(近代文芸社、1993年)、『揺れる絞首刑台』(近代文芸社、1994年)、『オランダの安楽死政策』(成文堂、1997年)、『刑事法廷でのビデオテープ』(成文堂、1999年)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- よくわかる仏法用語