内容説明
今日、河川・湖沼の改修と管理においては、治水・利水だけでなく、自然環境の保全も法律的に位置づけられた。しかし、洪水などの災害防止という面からみると、その折り合いにはまだ多くの課題があるようだ。本書では、生きものたちの「すみ場」の階層を構造的に捉えることで改修・管理において、生態学的・工学的情報を総合的に判断することができることを事例を通して提言した。
目次
1 はじめに
2 「多自然型川づくり」とすみ場の保全
3 多様なすみ場をもつ日本列島の自然
4 すみ場とは―その階層構造
5 すみ場の姿
6 河川管理とすみ場の階層
7 すみ場の地図
8 すみ場保全における「必然性」と住民参加
9 すみ場保全の事業