内容説明
本書は、インターネットに代表されるコンピューター・ネットワークの急速な普及、利用の拡大に伴い、ここでの公開や流通が近年社会問題化している性表現画像、いわゆるサイバー・ポルノに対するわが国の刑事法的規制の現状について、再検討を試みたものである。その法規制における諸問題と主に解釈論的な検討を経た結論ないし解決策は、それぞれ序章と終章において述べた。
目次
サイバー・ポルノの刑事規制の現状と問題
第1部 アメリカにおけるサイバー・ポルノ規制(わいせつ表現;下品な(未成年者に有害な)表現)
第2部 わが国におけるサイバー・ポルノ規制(わいせつ表現;青少年に有害な表現)
サイバー・ポルノ規制のあり方についての一提案
著者等紹介
永井善之[ナガイヨシユキ]
1972年兵庫県に生まれる。2002年東北大学大学院法学研究科博士後期過程修了。現在、東北大学大学院法学研究科研究生
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感想・レビュー
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kenitirokikuti
2
表題通りに、「サイバー・ポルノの刑事規制」であり、一部のラディカル・フェミニズムが主張する民事的なものではない(「ポルノ≒女性差別表現ないし行動」とするもの。国際人道法に沿うものもある)。「わいせつな obsence」「と下品な indecent」。後者は未成年保護による表現の自由の制限。前者は憲法による表現の自由の保障を受けないもの。ハードコアポルノは単なる性器写真と同じ、みたいな感じか▲本来のサイバー・ポルノ法の狙いは、売春業のホームページ規制みたいなものかなぁ。2017/07/06