内容説明
「労働法学は、『特殊的考慮』を加えるべき場面は多々あるが、同時に現行法体系の下において市民法理論の成果を駆使」すべきと年来主張し研究を重ねてきた中嶋士元也教授に、東京大学労働判例研究会の後輩研究者が献呈した還暦記念論集。第一線研究者が労働法と社会保障法の授業像を展望して執筆した力作がそろった最高水準の論集である。労働法研究者・実務家必見・必備の書。
目次
憲法14条1項、民法1条の2、同90条、そして労働契約
労働立法における努力義務規定の機能―日本型ソフトロー・アプローチ?
従属労働者と自営労働者の均衡を求めて―労働保護法の再構成のための一つの試み
中期雇用という雇用概念について
労働契約における目標条項
企業年金の「受給者減額」
業務以外の要因により精神疾患に罹患した労働者の自殺に関する使用者の損害賠償責任
労働関係上の付随的権利義務に関する感想的素描
競業避止義務と守秘義務の関係について―労働法と知的財産法の交錯
職務発明と職務著作をめぐる諸問題―判例の動向を中心として
職場のセクシュアル・ハラスメントと民事責任―使用者の債務不履行責任を中心に
労働契約と就業規制―不利益変更論を素材として
労働契約における変更解約告知―要件事実論からみた覚書
「解雇の自由」雑感―アメリカ法からの眺め
社会保障と民法―社会保障学の課題についての覚書
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