内容説明
自分で自分自身を知るための精神心理技法。非行少年や受刑者の矯正教育技法の一つとして、また登校拒否や各種の神経症、アルコール症、精神分裂病、うつ病などの治療法として用いられてきた内観法を科学的・哲学的に解明、再構成して、その応用と効能を訴える。
目次
第1章 内観法とは何か
第2章 恩・愛の文脈
第3章 記憶想起法
第4章 内観への導入
第5章 想念の集中技法
第6章 共感の創造作用
第7章 精神の運動法則
第8章 情動抑制の生理学
第9章 内観の成果
第10章 内観の家族療法
第11章 内観炉辺談話
著者等紹介
波多野二三彦[ハタノフミヒコ]
1928年生まれ。最高裁家庭局事務官、検事を経て、現在弁護士。元岡山刑務所・岡山少年院篤志面接委員。1984年同志と共に社会福祉法人岡山いのちの電話協会を設立、初代事務局長。1989年大正大学カウンセリング研究所非常勤講師。森永砒素ミルク中毒被害者弁護団岡山事務局長として、1973年ADR(裁判外紛争解決機関)を側面から援助。4ヵ月足らずで、被害児全員(約16,000人)の生涯救済を、当事者の合意で成立させた。森永乳業がこのために支出した金額は、1999年1年間だけでも15億円を超える。被害者たちが砒素中毒に罹っても、事件発生後、18年間も弁護士にアクセスできなかったのは、権利保護保険がなかったからだと痛切に悟り、1978年以来、権利保護保険創設の研究に挺身。2000年7月、世界に例を見ない独自の制度が我が国に創設された
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