感想・レビュー
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うえ
7
「熊野山は本宮・新宮および那智山の三山から成り、熊野三山と称せられる。それぞれ、社僧が一山の実権を握り、「社中」を構成して山内の社寺を支配した。なかんずく、那智山においては「社中」一臈が執行職として一山の支配に当つた。この執行職には尊勝院と実報院の両社家が執行家としてこれに当ることになり、執行職二人制もとられるに至つた。この場合、滝本執行職が上席である。熊野那智山が御滝信仰の御山であることが、これによつてもわかる。この両執行家をはじめとする社家には那智山の公・私の文書・記録が成立した。」2020/06/14