内容説明
アイズナー賞コンビによって鮮やかかつ痛切に描かれる、マーベルを代表するヒーローたちの、愛と喪失と悼みの物語!時代から切り離されたスティーブ・ロジャースにとって、最大の苦しみは、親友を失った男として生きることだった。亡くなった相棒のことを嘆くスティーブ・ロジャースは、二人の友情がかつてない試練を受けたある夜の出来事を思い返していた。海の底から険しい頂きまで、ハウリング・コマンドー部隊と共に命がけの行軍を行った夜のことを。そしてその旅路の果てには、レッドスカルが待ちかまえていた。彼こそ、キャップたち全員が立ち向かうすべての悪を象徴する、残虐にして恐るべき敵であった…。
著者等紹介
ローブ,ジェフ[ローブ,ジェフ] [Loeb,Jeph]
エミー賞受賞歴を持つ脚本家にしてプロデューサー
セイル,ティム[セイル,ティム] [Sale,Tim]
アーティストとして、また共作者として、様々な出版社で数多くのコミックスに関わってきた
堺三保[サカイミツヤス]
文筆家。SF、ミステリ、アメコミに関する評論、翻訳のほか、アニメの設定や脚本なども手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
G
9
ヒーローの独白から始まるカラーシリーズ。キャプテンアメリカとバッキーの出会いから、レッドスカルとのパリ攻防戦を描く。本作は「スパイダーマンブルー」「デアデビルイエロー」と違い、女性への独白ではなく、バッキーへの言葉である所がポイント。キャップは恋愛感情にコンプレックスがある。だからバッキー少年との、ある種ホモソーシャル感を醸し出す言葉の数々に、彼の生真面目な人物像が浮かび上がる。この物語の芯は、改めて独白がメインなのだなと認識させられる。良書。2016/08/26
F4ふぁんとむ
4
このシリーズは雰囲気あっていいよね。2016/09/24
うぇす
4
「友よ、キミがいなくて寂しいよ」○レトロなWW2の世界。孤独なヒーローと孤児。最高か…。 ○心躍るバディものでもあるし、カラーシリーズのお約束な悲劇でもある。巻末の作者対談では、ロングハロウィーンとの違いを意識したとあったが、New52のバットマン&ロビンも年が近くてこんな感じなのかなと思ったり。2016/09/19
fap
2
古くて太い。 大戦当時の冒険活劇エピソードだが、現代で生きる主人公の記憶をそこに合わせると 黄金の時代が苦いものに変わってしまう。 正義の体現者たるコスチュームも、本人にとっては色褪せて感じてしまうのであろう。 彼が過去を乗り越えたかどうかはこれからの彼を見ることで判断しよう。2016/09/18
Myrmidon
2
おおー! これは名作。キャップとバッキーを、少しだけ年の離れた親友(本書にある、長兄と末弟という表現がしっくりくる)として情感豊かに描く。共に新兵だった二人が出会う現実。仲間。女性。敵。シナリオの完成度は最高レベル。また、全てのページをポスターにして部屋に飾りたくなるほどアートがすばらしい。全てのキャップ・ファンにもれなくお勧め。2016/09/06