内容説明
1854年。流れ星がロンドン上空を横切ったことにより、“ゾンビ”という災いが英国にもたらされた。しかし、英国謀報部は長い間、その脅威を隠蔽してきたのだった。時は流れ、1898年。卑裂な悪魔がヴィクトリア女王の統治を転覆すべく、“ゾンビ”を利用しはじめた。不穏な前兆を察知したシャーロック・ホームズとワトスン博士は、ゾンビの大群、MI‐5、さらに最大の宿敵までもを同時に相手にしなければならなかった。はたして、ホームズたちはこの難事件を無事解決することができるのか…。
著者等紹介
エジントン,イアン[エジントン,イアン][Edginton,Ian]
コミック・ライター。英国出身。スチームパンクや歴史改変SFの研究家としてよく知られている。英コミック誌『2000A.D.』のほか、マーベル・コミックス、DCコミックス、ダークホース・コミックスなど多くのコミック出版社で作品を発表する
ファッブリ,ダヴィデ[ファッブリ,ダヴィデ][Fabbri,Davide]
コミック・アーティスト。イタリア出身。ダークホース・コミックスでの作品が多く、『スター・ウォーズ』シリーズのほか、『スターシップ・トゥルーパーズ』『エイリアン』『エイリアンvs.プレデター』『ジーナ』などを手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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砂糖と塩
7
なんでもありのアメコミ世界だけに、シャーロック・ホームズとゾンビも違和感なく対決していました。このエピソードのゾンビは動きがのろく、知性も低く、ただし噛み付かれた人間は確実にゾンビ化、というオーソドックスなもの。それが物凄い勢いで増殖してロンドン中を埋め尽くすわけですが、主役があのホームズなので絶望的な感じは少なく、むしろどんな異常事態でも冷静に立ち向かう彼の格好よさや、恐怖を感じつつも必死に協力し続けるワトソンの友情が、全編通して印象的でした。原作に登場する人物の名前が随所に出てくるのも良かったです。2012/11/09
ブラックティー
5
ホームズがゾンビと対決する話だというので、もっとキワモノっぽいものかと思っていたのですが、割合と上品(?)な感じでした。まぁ、ゾンビはゾンビなんですけど。登場人物たちはみな正典の設定を踏襲しており、作画も丁寧で好感を持ちました。内容が内容だけに、ホームズが推理を披露する機会があまりないのだけは残念。最近のハリウッド版ホームズ映画となら、違和感なく癒合しそうな気がします。2012/11/04
タカラ~ム
4
数あるシャーロック・ホームズパスティーシュ物のひとつ。アメコミって慣れないと読みにくい。内容はロンドンに蔓延るゾンビとホームズ・ワトソンコンビが対決するというもので、他にもレストレイド警部、マイクロフト、モリアーティ教授といったメジャーキャラも登場する。最後はアメリカンな大雑把な終わり方のように思えた。2014/10/13
ぷるっちょ
4
タイトル通り、シャーロック・ホームズがゾンビ軍団と対決する本。トンデモ設定の割には、物語は良く出来ていて、ワトスン博士、ハドスン夫人、レストレード警部、モリアーティ教授、ホームズの兄であるマイクロフトも登場する。それにしても、ホームズって宇宙人や未来人、何とでも対決するな(笑)2014/06/17
udonkusoyarou
2
なんら違和感無く読み進められるのは、ホームズがあの冷静で賢明でいて粋なホームズそのままだから。今までとの違いはククリナイフで武装しているところ。そしてワトソンとの友情もそのまんまで泣かせる。「僕はあの時以来、君を一人にしないと誓ったんだ!!」は涙目もの。ゾンビ狩り部隊の装備のイラストは過去も現在もカッケぇ!!2013/01/06
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- 和書
- 雨に祈りを 角川文庫