内容説明
音楽がコンテンツと呼ばれる時代だからこそポピュラー音楽の持つ豊潤な文化を解き明かす待望の論文集。二〇世紀初頭から現代に至るまでのポピュラー音楽をたんなる流行現象とみなさず、歴史的視点から幅広く考究する。
目次
はじめに―コンテンツと呼ばれる音楽は“軽く”ない
第1章 音楽ジャンルの歴史にみられる記号の推移―ティン・パン・アレーとジャズを事例として
第2章 ショパンと流行歌―音楽評論家園部三郎の活動にみる近代日本音楽文化の地政学
第3章 ポピュラー音楽文化のメディエーターとしての米軍基地
第4章 ザ・タイガースからみたロックのローカル化
第5章 ラップ・ミュージックにおけるローカリティの意味
第6章 地域文化としてのサブカルチャー―茨城県中央部における「ロックンロール」を中心に
第7章 音楽を展示する空間の持続可能性―日米のポピュラー音楽系博物館等の事例から
著者等紹介
東谷護[トウヤマモル]
1965年神奈川県横浜市生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。現在、愛知県立芸術大学音楽学部音楽学コース教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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1959のコールマン
49
☆4。う~~ん。「再考」と大上段に振りかぶった割には内容が小ぶりだ。もちろんそれぞれの論評は悪くは無い。が、それでも各人のポピュラーミュージック研究発表を集めたオムニバスという感が否めない。出版社の宣伝文から予想したのは、まず英米日のポピュラー音楽研究成果をまとめ、その上で具体的な例を出して批判、批評するという道筋をとるものかな?と思ったが、出たのはポピュラーミュージックのローカルな部分の論評のみ、それも日本中心、といったところ。再考というより各論とも言うべきか。ちょっと残念。各論は悪くないのでこの点数。2020/06/09




