内容説明
日本人にとって「気」ほど自明な精神現象は他にない。「気」にまつわる豊かな言語表現をとりあげ、「気」がいかに日本人の自我意識、対人関係、さらには天皇制の問題と深く関わっているかを、フロイト、ラカンの精神分析理論を背景に中井正一、和辻哲郎、竹内好、山本七平、土居健郎、木村敏などの鋭い考察を通して日本人の心の深層に迫る。
目次
第1章 「気」―日本語と中国語
第2章 「気」と欲動―「気」がはやる
第3章 「気」と「心」
第4章 「気」と心の病―「気」が狂う
第5章 「気」と自我
第6章 「気」の集団心理学―「空気」と同一化
著者等紹介
佐々木孝次[ササキタカツグ]
1938年、東京に生まれる。早稲田大学文学部卒業後、パリ大学精神分析課程に学び、コーズ・フロイディエンヌ(ラカン派)正会員となる。1993年まで信州大学教養部教授。2009年まで専修大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。