内容説明
バフチンの「イデオロギー学としての記号論」を継承したボガトゥイリョフは、1930年代に様々な領域で記号論的アプローチを試みたが本書には、バルトやエーコに影響を及ぼした衣裳の記号論の古典として定評のある表題作のほか広告の記号や伝統と即興の関係を論じた論文五編を収録した。著者特有の動的な記号論や機能構造主義が多面的に展開されていると同時に民衆的創造・想像力がはらむ現代的可能性も彫りだされている。
目次
機能・構造・記号そして笑い―ボガトゥイリョフと民衆文化
モラヴィア・スロヴァキアの民俗衣裳の機能
フォークロア研究と文学研究
民族誌学における能動的な集団的事象と受動的な集団的事象
東スロヴァキアのクリスマスツリー
行商人と放浪職人の叫び―広告の記号
民衆的創造における伝統と即興
著者等紹介
ボガトゥイリョフ,ピョートル・グリゴリエヴィチ[ボガトゥイリョフ,ピョートルグリゴリエヴィチ]
1893‐1971年。ロシアのサラトフ生まれ。1921‐39年はチェコスロヴァキアに滞在。モスクワ言語学サークルおよびプラハ言語学サークルの中心的メンバーとして活躍。民族誌学、フォークロア研究、演劇学における構造主義・記号論的アプローチの先駆者
桑野隆[クワノタカシ]
1947年徳島県生まれ。早稲田大学教育学部教授。専攻はロシア文化、表象文化論
朝妻恵里子[アサズマエリコ]
1975年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程在学。専攻はロシアの言語論、記号論
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