内容説明
アウシュヴィッツの生ける死者たちに同伴するブランショの言葉。ヒロシマの「白日の狂気」に感応するバタイユの恍惚。帰属の構造を破って洪水のように広がるデュラスの愛。西欧的な同化と全体化の思考を解体し未知の空間へと歩み出る破滅を賭けたラジカルなノマドたちの冒険。
目次
序章 移動の時代
世界史の舗石の下には砂浜…
一九三九年「外」へ!―ブランショのノマディスム
ブランショの「時代」―私は未来を知らないことを愛する
ブランショと共同体
マルグリット・デュラスの二つの名
作家はいかにしてユダヤ人となるのか―オーレリア・シュタイネルとの遭遇
「破滅」の戦争機械―マルグリット・デュラスの戦い〔ほか〕