内容説明
「殺した記憶はない」母子殺害事件の容疑者・内尾は言った。裁判のあり方をめぐって司法と検察に真っ向から異を唱えたことで、弁護士の「私」は懲戒処分を受ける。復帰して間もなく、事件で妻子を奪われた寅田が私の前に現れた。私は再び、違和感を抱えていた事件に挑むことに。その矢先、心神喪失として強制入院させられていた内尾が失踪。さらに周囲で不可解な殺人が起こり…。『このミステリーがすごい!』大賞第10回大賞受賞作。
著者等紹介
法坂一広[ホウサカイッコウ]
1973年、福岡県生まれ。京都大学法学部卒業。在学中に司法試験に合格。現在、福岡県で弁護士として活動。保坂晃一名義の『エンジェル・シェア』で第10回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞。(加筆・改題して『弁護士探偵物語 天使の分け前』として刊行)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lara
82
10回「このミステリーがすごい」大賞受賞作品。読み始めて、いたるところで出て来る、ワイズクラック(wise crack)。その発想が私には、新鮮に感じられた。まるで漫談でもしているのかと、思わせられた。弁護士自身が、事件に巻き込まれてしまい、解決のため 自身が、探偵となって動き回る物語。とても面白く楽しい時間でした。2022/11/30
ダイ@2019.11.2~一時休止
68
弁護士探偵物語その1。デビュー作。面白かったんだが、殺人の多さと若干読みにくいなと感じたことが欠点。次作以降に期待する。2014/02/20
タックン
53
昨年のこのミス大賞作。検事物読んだ後だから反対側の弁護士側が検察庁・裁判所の司法当局の闇を訴えるという意欲作って感じたけど軽く読ませるつもりで使った冗談・ジョークの連発が却って読み難さを与えて残念だった。だから問題の本質が伝わらないなあ。探偵ハードボイルドは好きだからまあ面白かったけ・・・・・。いろいろと込入ってたけど結局は製薬と医療関係の癒着・悪事ってお決まりの話だったとこが浅かったなあ。ハードボイルドの大家のレイモンド・チャンドラーにかぶれ過ぎだし・・・・。ちょっと残念な1冊。次を期待2012/12/30
よむよむ
45
このミス大賞作品。どこかで読んだような物語だった。前半はなかなかの引き付け具合だったが、後半になってあれれ~ クライマックスはなんじゃこりゃ~ 主人公の“へらず口”には半ばからかなり引いた。選評を読んだら、仕方なくコレを選んだみたいなことがいくつも書いてあって、だったら受賞なしでいいやんっとツッコミました。2012/05/15
true10vv
44
遅ればせながら「このミス大賞」の頂点を読んだ。きっと博識な人やハードボイルドには面白い内容だったのだと思う。私はたぶん、作者の意図する面白さが半分もわかることができなかったのだと思う。ごめんなさい。2012/07/11
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