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宝島sugoi文庫
日本テレビとCIA―発掘された「正力ファイル」

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  • サイズ 文庫判/ページ数 477p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784796684750
  • NDC分類 699.067
  • Cコード C0136

内容説明

日本の「テレビ放送の父」そして「原子力の父」と呼ばれる正力松太郎は、CIAの対日心理戦協力者だった―。著者がアメリカ公文書館で発見した、474頁に及ぶ「CIA正力ファイル」。この文書は、日本へのテレビの導入はアメリカが情報戦の一環として「仕組んだ」ものだったという事実を浮かび上がらせる。日本の発展の深層に蠢いていた、正力の野望とCIAの思惑。極秘資料が明かす戦後日本の裏面史。

目次

CIA正力ファイルの発見
日本テレビ出生の秘密
反共スキームに飲み込まれた正力構想
日本テレビとジャパン・ロビー
心理戦のプロ集団ドゥマン・グループ
正力ロビーを操ったジャパン・ロビー
CIAを引きずりこんだドゥマンの士気工作
密約の崩壊
かくしてCIAと日本テレビはリンクした
一〇〇〇万ドル借款バトル始まる
日本テレビ開局と怪文書
吉田、正力tぐぶしに動く
電電公社の逆襲
心理的再占領体制下の日本

著者等紹介

有馬哲夫[アリマテツオ]
1953(昭和28)年生まれ。1977年、早稲田大学第一文学部卒業。1984年、東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得。1993年、ミズーリ大学客員教授。2005年、メリーランド大学客員研究員。現在、早稲田大学社会科学部・大学院社会科学研究科教授(メディア論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星空の挑戦者

4
1953年水爆実験で悪化したアメリカのイメージ改善策→アイゼンハワー大統領「原子力を平和に」国連演説→日本の政治家による原発予算案提出、承認→米国から日本へ原子力平和利用使節団来日 と日本の原発スタートにはアメリカが関わっていた。原子力平和利用の見本とさせたかったのか。その頃大きな地震が起こっていれば といろいろ想像が広がる。2011/09/17

レミー

2
テレビという「輸入された」広報メディアについて背景が語られた。数がすくないが、重大なデータを分析した産物としての一冊ともいえる。テレビのことよりも政治・権力との関わり(闇と呼ぶ人もいるかもしれない)を読みすすめる中で民主主義とはなにか、決して代表を決めて完結するものではないというメッセージが読み解ける。テレビが心理という観点から国民を統制するためのツールとして使われた事実は認識しておくべきだ。どのような変化、修正がなされるべきかは理念だけでなく手段が講じられるべきだが非常に難しいのも事実である。2015/12/30

makio37

2
「CIAが正力にポダムという暗号名までつけて日テレを作らせた」という程度の認識だったが、著者の緻密な調査と取材を基にした本書は、そんな単純で一面的な理解を許さない。日本テレビが壮大なマスタープランの一部であった事、日米双方の様々なグループ・個人がそれぞれの目的の為に複雑に連関していた事、正力の通信分野での敗北と政治的野心が原発導入へと繋がった事等、勉強になった。米国による日本の軍事的・政治的再占領を強固に支えてきたのが、テレビを通した国民の心理的再占領であったことは、疑いようがない。2013/08/30

プレイン

2
正力松太郎と言えば読売新聞社主とか巨人軍オーナーぐらいのイメージしか持っていなかったけど、原子力の父やテレビ放送の父と呼ばれるらしい。そしてもっとすごいことに米国CIAからコードネームで呼ばれ対日心理戦協力者だったとはびっくり!戦後反共産主義のプロパガンダとして日本に放送網を巡らすことを目的にテレビ局開設をアメリカは後押ししたようだ。日テレの正式名称が日本テレビ放送網というのはそこからきている。アメリカはいい国だという宣伝のためテレビを利用した。そういえば昔よくアメリカのコメディやディズニドラマやってた2011/07/26

takao

1
正力による日本テレビ創設にCIAが力を貸した。反共通信網としての位置づけだった。 2020/02/14

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