内容説明
当事者、家族が語る壮絶な現場!50万人以上といわれる「ひきこもり」層―その実態と回復への手引き。回復、支援のための様々な活動もリポート。
目次
第1章 ひきこもり―家族の肖像(愛知県豊川市一家5人殺傷事件;「ひきこもり」の数は50~100万人 ほか)
第2章 “怠け”なのか“病気”なのか(緊張の糸がプツッと切れる瞬間;頂上に上がったら、転げ落ちていった ほか)
第3章 急増する「社会人ひきこもり」(新たな「ひきこもり」層の出現;「就労経験者はひきこもらない」という神話の崩壊 ほか)
第4章 路上にひきこもる人々(「ひきこもる」場所は関係ない;「ひきこもり」はセーフティーネットの枠外 ほか)
第5章 “ひきこもり社会”日本の処方箋(「非モテ」から「リア充」を目指す;なぜ自分は愛されないのか? ほか)
著者等紹介
池上正樹[イケガミマサキ]
1962年生まれ。大学卒業後、通信社勤務を経て、フリーのジャーナリストとして独立。新聞・週刊誌などでおもに社会問題を執筆。ひきこもりについては1997年から追いかけ始める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こばまり
52
出版から8年が経ち、今やタイトル通りであると社会が認識しつつある。和歌山大学の取り組みから、ひきこもり者に対して専門医による訪問が有効であるとしているが依然として一般的ではないと思う。精神科医はもっと街に出るべき。2019/01/12
ごへいもち
21
遺跡発掘作業が引きこもり回復になる例はわかりやすい、そうだろうなぁと納得2020/09/17
ひお
21
一歩間違えば自分も引きこもりやニートになってたかも知知れないと考えるとここまで問題視し、世に働きかける人たちや研究者がいることに驚いた。働きたくても働けない人の気持ち・・・。低収入で食ってくのにカツカツ、だけど好きなことを仕事にするボクには実はわかんないんだけど収入・待遇抜きにしたら仕事なんて溢れてるんだよねぇ。家族養ったりとか考えなきゃ(いや、考えろ自分)今やどの業界も安定なんて言ってられないから雇用条件気にしてたらそりゃ復帰は出来ないよねぇと。結局最後は本人次第だけど自分が一番変わりづらいんだよねぇ2010/11/06
moon
12
私が働く田舎町でも社会への不適合からか「ひきこもり」の方の存在を知ることが多くなった。高齢者がひきこもりとなった家族(息子、娘)を支える一種逆転した生活形態。よき理解者といい関係が再構築出来る人が増えればいいなと感じた。2012/05/27
しげ
6
ひきこもりの問題を解体してみると、その多くは「精神疾患」と「貧困」の問題なのだと感じました。2018/01/23