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内容説明
世界的に見ても、日本のテレビ界はガラパゴスといっていい。ニュース報道、テレビ映画、テレビタレント―。そして、若者がテレビを捨てた。この本は、衰退へと向かいつつあるテレビというメディアに、その“余命”を宣告した本である。
目次
1 テレビがつまらない―視聴率至上主義の行く末
2 テレビのビジネスモデル―もう限界のローカル局と高給取り
3 テレビのピンチ―そして誰も見なくなった
4 テレビは公正か?―テレビタレント、テレビ映画の粗製濫造
5 テレビの歴史―新聞とテレビの「密接」の始まり
6 テレビの魔物NHK―「民放より面白い」は法律違反?
7 海外のテレビ―もはや日本との比較の余地はない
8 テレビの未来―そして余命7年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まめタンク
6
2012年103冊目。テレビ墜落についての著書は何冊か出ている。僕も何冊か読んでいるが、その中でも一番の良書だと思う。タイトルから連想すると過激な内容を想像するが、テレビの歴史から現在に至るまで丁寧に書かれている。確かに、最近は生で観たいほど待ちわびる番組があるだろうか。ひな壇芸人のトーク番組。ぽっと出の人気俳優を起用したいドラマ。しかし、テレビの未来は明るいのではないか?とも思う。ソーシャルネットが普及し、爆発的な口コミで良質な番組の情報が広まる。テレビ離れはテレビ局の良い訳だとも思った。2012/12/14
コージー
3
2011年に書かれたこの本は、あたかも、そのまま、フジテレビの凋落を予言したようだ。「女子アナ」「トレンディドラマ」に始まったフジテレビ王朝も、震災を機にテレビの見方を変えた視聴者の支持を得られなくなった。人気の「役者+原作+脚本家+ミュージシャン+放送枠」という方程式が崩れているにもかかわらず拘泥した結果か。この方程式に「失敗」した「マルモのおきて」が当たったとは納得。角川映画からフジテレビ映画への流れ、NHKが商社になろうと「NHKスペシャル」を立ち上げたシマゲジ路線など、歴史の言及も興味深い。2016/04/17
ゆっち
3
大胆なタイトルが気になって読んでみた。自分にとっては学生時代に授業で学んだ「メディア論」で教わった基礎を、今ならわかると言えるような、しっかりした理由で知ることができた本だった。技術的な面では、リモコンの出現と地デジ化は、振り返ればテレビの歴史の中では大きなターニングポイントとなっていたのかもしれない。震災前と後で、テレビの見方は変わってきているし、昔のような本物の役者が登場するドラマも減ってきた。「余命7年」。著者は2018年がXデーだという。2014/07/26
YusukeM
1
すごい面白かった。テレビ関係に携わっている人間には必読の一冊。「7年」の周期の話や、地方局合併の話など興味深い話ばかり。やはりテレビ業界は異常なのだということを改めて教えてくれる内容。2014/03/24
19May
1
汚いけれど美味しい食堂を紹介するテレビの企画がある。そういう食堂のメニューには、コカコーラが並んでいることが多いが、その文字にはいつも律儀にボカシがかけられている。番組スポンサーの関係である。本書によるとアメリカのテレビではこんなことはないらしい。アメリカのCMは基本的にスポットで番組スポンサーというものはない。番組作りに対するスポンサーの制約もないから、商標のボカシもないし、刑事ドラマの中ではクルマも薬も凶器になる。こうしたことは日本のテレビ局も民放の大株主の新聞も伝えない。本書の存在は貴重である。2012/11/05
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