出版社内容情報
文学・宗教の古典中の古典、聖書。そのなかでも旧約は、ユダヤ・キリスト・イスラム三教の基礎となる、もっとも重要な文献です。グーテンベルクが15世紀に活版印刷で複製・量産し、ドレが19世紀に155枚の版画をつけ視覚化したことで、聖書は爆発的に普及しました。その版画に沿い、谷口江里也が時系列で旧約の世界を訳し再編したのが本書です。都市文明発祥の地を舞台に、神と人間が織りなす壮大なドラマが堪能できます。
内容説明
世界は旧約を知らずして語れない。都市文明発祥の地で繰り広げられるドラマを、映像時代の先駆者、ドレが完全視覚化。複雑な旧約の世界を時間軸に沿って再編した名著、普及版で登場。
目次
第1章 天地創造
第2章 民族の誕生
第3章 民族の独立
第4章 領土の獲得
第5章 王国の形成
第6章 王国の分裂、滅亡
第7章 捕囚、異民族下のイスラエル
第8章 独立王国への願い再び
著者等紹介
谷口江里也[タニグチエリア]
詩人。ヴィジョンアーキテクト。スペースコンポーザー。表現史家。ソングライター。石川県出身、横浜国立大学建築学科卒。言語、イメージ、建築空間、音楽などの表現空間を対象に、多彩で複合的な創造活動を自在に繰り広げるマルチクリエイター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
ドレの絵が100枚以上も収められている旧約聖書の絵本(?)です。私は子供のころから聖書を何度も読んできているのですが、旧約聖書はかなり人の名前などが出てきたりして印象に残ることはありませんでした。せいぜい映画で見た「十戒」が印象残っている程度です。この本では見開きに絵と文章が掲載されていて物語として楽しめます。こんなに神が絶対権力を持ち、争いばかりしていたとは思いませんでした。2024/10/01
優希
33
旧約聖書をコンパクトにまとめていて、聖書の世界を知らない人でも読みやすいという印象です。天地創造からの壮大な物語であり、神と人との織りなすドラマにハマりました。ドレの美しい挿画も聖書の世界を広げてくれるので良いですね。聖書の世界が生き生きと描かれていると思いました。2024/03/30
金吾
27
○ドレの挿し絵がイメージを高めてくれると共に、話もコンパクトにまとめられており、旧約聖書が歴史本としても素晴らしいことを感じつつ読めました。2023/04/06
em
21
多神教の神々を見てきたあとだとどうしても目を引くのは、揺るがない神の一人称「私」の強さ、人間に対する強烈な独占欲(本書は抄訳なので、その印象です)。よく画題になるエピソードがまとめて読めたのと、お目当てのギュスターヴ・ドレの挿絵もふんだんに入っていて満足。とくに群(人でも動物でも)の表現はいくらでも見ていられる。あとがきより、ドレの画は優れた描写力のため写実的にみえるけれど、実際にはあり得ない光の当て方など、写実とは対極の手法が取られている。それが劇的な効果をあげているとのこと。納得。2018/11/06
優希
21
ざっくり言えば旧約聖書のダイジェストというところでしょうか。天地創造から始まる壮大な物語であり、神と人間の織り成すドラマと言えると思います。旧約聖書あってこそ、西洋の様々な文化を知ることができるのではないでしょうか。断片的で複雑な世界を、華麗な物語の世界に昇華させ、そこに美しいドレの装画が加わることで、視覚的に旧約の世界を味わうことができます。旧約聖書のみならず、アポクリファも物語に取り入れているのが興味深いですね。聖書の世界をここまで生き生きとさせているのがいいなと思いました。いつか新約も読みたいです。2014/03/17
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