出版社内容情報
勤めていた住宅設計事務所を内部告発した可南子は、職を失い、逃げ帰った故郷でひとりの男性と出会う。連続放火事件があり、建築現場を見回っていたその男性──大沢鈴樹は、可南子の実家の工務店に住み込みで働いている大工だった。可南子は高校の同級生である山喜輔の経営するスーパーで働きながら、輔との将来へと思いを馳せつつ、なぜか鈴樹のことばかり気になってしまう。しかし、その鈴樹の過去には大きな秘密があった…。
内容説明
内部告発で職を失った可南子は、逃げ帰った故郷でひとりの男性と出会う。建築現場での放火事件を見回っていたその男性―大沢鈴樹は、可南子の実家の工務店に住み込みで働く大工だった。可南子は高校の同級生である山喜輔の経営するスーパーで働きながら、輔との将来へと思いを馳せつつ、なぜか鈴樹に心惹かれていく。鈴樹の衝撃の過去を知ったあとも想いを止められない可南子。そしてさらなる過酷な決断を迫られることになり…。
著者等紹介
林由美子[ハヤシユミコ]
1972年、愛知県生まれ。県立高等学校中退後、音楽活動のかたわら多種アルバイトを経て化粧品販売会社に入社。結婚後退職。現在、愛知県在住。二児の母。2007年、『化粧坂(けわいざか)』で「第3回日本ラブストーリー大賞」の審査員特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
50
少し短絡的なところも強引な設定もあったと思うけど深く引き込まれた。可南子が態度をはっきりさせないことが原因となったあれやこれやも決して少なくはない。ところで美鈴は今までどこで何をしていたのか?書かれてた?2014/08/12
鈴
18
好きか嫌いかと言ったら嫌いな本。どっちつかずの可南子にイライラするし、そこまで鈴樹を好きになる理由もわからない。いきなりの美鈴登場にも驚く。ただ読みやすいし先が気になるので短時間で読めた。2014/09/02
らすかる
17
高校のときに好きだった優しくて誠実な輔、ツンデレだけどイケメンで色気ムンムンな鈴樹。二人のあいだで揺れ動く可南子。恋愛小説の中にちょっぴりミステリ要素もあって面白かったです。のめりこんじゃった。私ならどっちだろうって(笑 しかしこの作品、なんで改題したんだろう? 「揺れる」のままのが良かった気が。ラストの温かさには泣きそうになりました。「逃げる」も好きだけど、この作品も好きだ~。2017/09/17
しらたま
10
タイトルで、実在の少年Aの物語と勘違い。日本ラブストーリー大賞シリーズにふさわしい、私とは無縁の世界の熱い物語でしたw 鈴樹や主要キャストを妄想。私的には清原翔くん。 斜に構えた鈴樹でなくても、可南子の甘ちゃんぶり・いい女気取りはイラッとくる。 いい人過ぎる輔はやっぱり。ミスリードを誘ったり隠れた事実があったのは、面白く読めた。自分が愛するものを得て、真に罪と向き合えた鈴樹。でも被害者と同じく、加害者家族の苦しみも続く。そんな相手を愛し続ける覚悟を持った可南子は、今ではすごいと思う。2020/04/25
おしょも
8
軽い気持ちで読み始めて、どんどんハマりました。「少年A」のタイトルもなるほど納得。深くて重いテーマだけどサクサク読めました。ドラマでやったら鈴樹の役は誰かなぁ・・うーん。まんまと作者の意図にはまりました。もっと皆さんに読んでもらいたい本です。キャンプ場で読むにはふさわしくなかったけど(笑)2014/05/05
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