内容説明
痴漢冤罪事件で会社をクビになって以来、パチプロとしてなんとなく日々を送っているオレ。ある日、いつものようにパチンコに興じている最中に謎の美女に見込まれ、大当たりを引くための違法なセットロム“ゴト”を使って一儲けすることになってしまった。さらにもう一人の仲間に引き合わされ、暗号の解読を求められる。それは、二人に裏ロム販売を指示していた黒幕が売上金を独り占めして姿を消し、金庫に残していったものだった。仲間に加わったオレは暗号解読に乗り出すが…。
著者等紹介
伽古屋圭市［カコヤケイイチ］
１９７２年、大阪府生まれ。公務員退職後、全国を放浪し、パチプロとして生計を立てる。名古屋市在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミリオン座
15
このミス大賞受賞作。パチンコに関わるゴト師と裏ロムの話と、Vシネマ風の題材です。序盤は好調でしたが盛り上がらないうちに終結してしまいました。種明かしにも驚きはなかったけど、嘘の攻略本販売が罪にならないのには驚きました。★★★☆☆2014/04/13
nyanco
13
パチンコに絡んだ裏商売、ゴトやカバン屋などといった話は目新しく面白い。アジト、ニックネーム、謎の暗号、秘密の金庫…とタクローと筆者がミステリーを楽しんでいる感じが伝わってくる。物語の進行させ方はなかなか巧い。ゼンデンと小夜の想い、彼らが深みに堕ちていく様についての描写は哀しみをも誘う、しかし作者はライトタッチに物語を進行させたかったらしく、ゼンデンと小夜の犯した罪についてはサラリと流されてしまった感じがある。物語を読ませるパワーをお持ちの方だし、色々な方向性のものを書ける可能性を秘めているように感じます。2010/03/17
kiho
12
知らないパチンコ業界の話が逆に興味深い…専門的すぎるシステムや暗号はよくわからないんだけど、登場人物がみんな憎めない感じ⭐それだけに誰が犯人か…翻弄されました！2015/08/27
たこやき
9
正直、パチンコは作品のメインに関係無い（パチンコを他のモノに置き換えても話は成立すると思う） ただ、テンポの良さ、リーダビリティの高さ、適度な軽いギャグなどがあって非常に読みやすかった。また、作中の至る所にあるチグハグさを巡って展開していくのも興味深く読めた。ホゲが、それほど狡猾な印象がしなかったところのみは気になったが、全体的な完成度は高い作品だと思う。2010/03/13
むつぞー
5
タイトルにあるほどパチンコは関係ないかも？ 山岸に声をかけたシエナ、彼女と組んでいる男・ゼンデン。２人を裏切った男・ホゲの残した暗号と、それぞれの行動・思惑の謎と、騙し騙されいうところが読みどころでしょう。 パチンコのあたりは、そういうもんなのねと流して読んでしまいました。 ですので、それぞれの行動の不自然なところとかが見えてくる中盤あたりから、面白くなってきましたね。私、暗号モノも好物ですし、大好きなコンゲーム的な要素もありますね。 コミカルな部分もあり、テンポもよく面白く読むことができました。2012/01/17
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