さよならドビュッシー

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  • サイズ B6判/ページ数 367p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784796675307
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ピアニストを目指す遥、16歳。両親や祖父、帰国子女の従姉妹などに囲まれた幸福な彼女の人生は、ある日突然終わりを迎える。祖父と従姉妹とともに火事に巻き込まれ、ただ一人生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負ってしまったのだ。それでも彼女は逆境に負けずピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する―。『このミステリーがすごい!』大賞第8回(2010年)大賞受賞作。

著者等紹介

中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。花園大学文学部国文学科卒業。現在会社員。『さよならドビュッシー』で『このミステリーがすごい!』大賞第8回(2010年)大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

射手座の天使あきちゃん

569
これホントにミステリー!?と思いなが読み進めました、うーん、最後20頁で飛騨の匠が寄木細工を組み上げるような見事な展開、なるほど伏線もきちんと張って、お見事です!! てっきり青春熱血・音楽サクセスストーリーかと思いましたよん(笑) 演奏場面の表現に、著者の並々ならぬ意気込みを感じますねぇ。 2011/04/03

takaC

516
メイントリック(?)に意外性はなかったが、謎解き(?)経緯には驚かされた。読者には理詰めで見破れないのでは?と思うけど。『バイバイ・ドビュッシー』にだいぶ加筆・修正加えてるみたいなので、生原作(=受賞作)そのものも読んでみたい気がする。2011/04/08

kishikan

506
「チームバチスタの栄光」が受けた賞で知られる、第8回このミステリーがすごい!大賞受賞作がこれ。太郎想史郎の「トギオ」も受賞したが、この作品の方が面白そうなのでまずはこちらを読んでみた。確かに、「のだめ」ではないが、瀕死のやけどから見事回復し、ピアノコンクールに立ち向かう女子高生の青春音楽小説+最後のどんでん返しというミステリーの構成が面白く、好感のもてるエンタテイメントとなっている。加えてピアノ演奏の技術やドビュッシーの曲のイメージまで描き出され、「なかなかやるな」と思わせる新人が現れたという感がある。2010/04/08

文庫フリーク@灯れ松明の火

503
《ファイター》《ファイティングスピリッツ》16歳の少女がピアニストを目指す物語に、上記のような言葉が相応しいとは言い難い。けれど全身大火傷を負いながら、全身全霊をピアノに賭ける遥と、レッスンを引き受けた岬洋介は、さながら若きボクサーと名トレーナー兼セコンドのよう。クラシックにもピアノにも全く疎い私が、演奏やレッスンのリアルな描写‐著者の奏でる小説という音楽に飲み込まれてしまった。8分しか保たない指でコンクールに挑む遥。負けが確実な不足の2分間、それをどう戦い、逆転勝利に導くのか。関心はその一点、→続2013/04/02

とら

429
音楽ミステリー、と聞いてどうしても以前に読んだ『シューマンの指』を思い浮かべてしまうのは仕方が無いことで、正直な所音楽の描写はあちらの方が上かなあと思った。でもエンターテイメント性でいえば、確実にこっちの方が上だ。最初はなんだこれ、ラノベか?と言う程だったけど、読み進めるうちに物語に引き込まれていた。でもミステリーは最後だけで、あとは挫折と成功の物語である。でも最後のどんでん返しは見事だった。それはおそらくひどいことなのだろう。でも、美しい。不思議と許せてしまう。「さよなら、ドビュッシー」また戻ってくる!2013/02/03

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