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宝島sugoi文庫
いまだ下山せず!

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  • サイズ 文庫判/ページ数 325p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784796673204
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0195

内容説明

天空に聳え立つ白い「槍」。その姿に魅せられて厳冬の北アルプスへ登った三人の男たちが行方不明に。猛吹雪の中、彼らはどこに消えたのか。聞き集めた他パーティの証言から三人の軌跡を追い、推理を重ねていく山仲間と家族は、苦悩のうちに、やがて大きな謎に直面する。三人は最も危険な“冬の沢”を下ったのか?ミステリアスな「事実」を積み上げて真実を追う、感動のヒューマン・ドキュメント。

目次

第1章 消えた三人
第2章 難解なパズル
第3章 槍への道
第4章 北アルプス証言地図
第5章 赤いヤッケが笑った
第6章 男たちの残像
第7章 常念入山
第8章 一ノ沢遡行
第9章 沢動く
第10章 雪溪の下に

著者等紹介

泉康子[イズミヤスコ]
1937年満州新京(現・中国長春市)生まれ。熊本県立第一高等学校を経て、1965年早稲田大学第二文学部卒業。その後、新日本文学会ルポルタージュ研究会に入会。1976年「のらくろ岳友会」を結成。剱、槍、穂高、北岳を中心とする山行を続けながら、機関誌『のらくろ達』を編集(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@the_booby

56
一次捜索で探しきれなかったら後は関係者が自力で探すか偶然の発見を待つしか道はないが現実なのだな。山岳会所属であればある程度会として二次、三次と捜索を組織できるがソロで行方不明になれば発見されずに朽ちて行く運命か。覚悟を持って臨んでも残された者にとっては大きな問題。それならば行くなと思うが、行きたい想いは止められない。自己責任と言われるたびに違和感があり自己責任とな何ぞな?突き放すのは簡単だが、それだけでは断ち切れない繋がりがあるのではないかと本書を読みながら改めて考えさせられた。2017/08/11

♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤

54
タイトルが気になって手にとった1冊。本書は、1987年正月に槍ヶ岳を目指し、行方不明となったのらくろ岳友会パーティを追跡した捜索の記録。入山届などから、目撃情報がないかルートが重なるパーテイや単独者に何度も聞き取りを行い、3人に結びつく証言を積み重ねて、遭難地点にたどりつく。その推理は圧巻。捜索の宿に蔵を提供してくれた陶芸家の「あのどでかい山は、何千年前の昔からあそこにそびえたっている。あの山と勝負をつけようと思ったら負けよ」という言葉が印象に残る。改めて、荒れ狂う雪山の厳しさや雪崩の凄みがわかった。2020/02/16

chiru

50
槍ヶ岳を目指す、登山会のメンバー3人が遭難。彼らの軌跡を追ったドキュメンタリー作品。遭難事件の全容を知ることは叶わないが、実際に遭難前の3人に会った人物から話を聞き、遭難箇所に辿りつくのはミステリー小説のよう。表紙の写真が遭難前の3人のものだと知ってから見ると、胸がふさがれる。★32017/11/23

NADIA

40
30年近く前の山岳遭難の捜索する側のドキュメント。年末から正月にかけてのらくろ岳友会の三名が槍ヶ岳山頂を目指したが、予備日過ぎても戻らず。のらくろ岳友会を中心に捜索隊を出し、ヘリを飛ばしたりもするも発見できず。時間が経ち、救出から遺体回収が目的となっても会を超えて多くの山仲間たちが動く場面には感動するが、そのために地元の顰蹙を買うような方策に走りそうになるところはモヤる。とにかく山に登る人は遭難したらこのような事態になることを念頭に置いて慎重に行動していただきたいということを強く感じる臨場感満載の一冊。2024/11/29

やっちゃん

23
一般人が書いたにしては驚愕の質の高さ、ここまで緻密かつ面白いノンフィクションは初めて。ミステリ仕立ての展開は最後まで手に汗握る展開で一気読みだった。山岳会の組織力の高さってすごいね。冬ではないが一度歩いたことがあるからこそ楽しめたと思う。2024/11/07

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