内容説明
収穫量の30倍が流通する魚沼産コシヒカリの謎!ライスロンダリングの横行、クズ米・事故米の混入、闇で売買されるブランド米の空袋、農政事務所の癒着役人、農協「農薬利権」の秘密、告発ルポ!コメ流通の知られざるカラクリ、主食にだまされる日本人。
目次
第1章 事件にならない事故米
第2章 ライスロンダリングの手口
第3章 農政事務所の一寸先は闇
第4章 旨くないコメが増えたワケ
第5章 農協、農林中金、農水省の不都合な話
第6章 農地転売でボロ儲けする偽装農家
著者等紹介
吾妻博勝[アズマヒロカツ]
1948年生まれ、東北出身。元週刊文春記者。海釣り、野菜作り、料理などを通して食のウラとオモテを実践取材する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
15
汚染米にはここまでバリエーションがあるのかとビックリした。産地偽装、飼料米、線路の除草剤のかかった米、工場廃油の染みた米、カドミウム米、農薬米。市場に出回らないように除こうにも、個人農家が直接、卸やバイヤーに持っていく。農家は安くても現金を一日でも早く手に入れたい。業者は、ライスロンダリングの体で、混ぜて、違うブランドの袋に入れて販売する。10kgあたり4000円切って売っているのは、ブレンドしている可能性が高いそう。2017/11/12
更紗蝦
1
「汚染米」といえば農薬のイメージしかなかったのですが、石油汚染米、カドミウム米、被曝米などがあったとは意外でした。(この本が出版されたのは2009年なので、この本で扱っている被曝米は福島第一原発事故由来ではなく、JCO臨界事故由来です。) 米そのものの安全性だけでなく、米の生産や流通にまつわる「お金」のどす黒さについても詳しく書かれていて、唖然としました。米だけでなく、他の農産物もきっと…と思うと、やりきれないです。2013/02/26
マルグリット
1
米の産地偽装は原発事故後に気にし出した。今年度米からは信用できると判断した食材宅配会社から買っているがスーパーの野菜や肉も似た感じなのだろうな。農水省に食の安全なんで守れっこないと思ってしまう内容でした。世の中、利権ばかりですね。2012/06/12
海月
1
わかりやすく読みやすい本でした。ライスロンダリングについての記述についてはショックだった。ある程度想像はしていたが、そこまでひどいとは・・・。良心というものがないのだろうか。2012/01/08
栗たん
1
題名のごとく、あまりの汚い世界に唖然とした。不正をするブローカーが悪なのは言うまでもないが、農水省ならびに自民党農林族もまた同罪であろう。三笠フーズは氷山の一角であり、起こるべくして起きた。国産だから安全だという考えはもはや捨てざるをえない。2010/03/03
-
- 和書
- 外交六十年 中公文庫