内容説明
私立大学で教鞭をとり、犯罪被害者救済活動を続けてきた大原奈津子は、衆議院統一補欠選挙への出馬を決める。そんな折、元犯罪者のプライバシーを侵害するビラを撒いて騒ぎを起こしていた団体「凶悪犯罪抑止連合会」から推薦状が届いた。戸惑う奈津子は元刑事の平澤栄治に相談する。抑止連の正体を突き止めるべく栄治の捜査が始まった。第5回『このミス』大賞優秀賞受賞作の文庫化。
著者等紹介
高山聖史[タカヤマキヨシ]
1971年生まれ。青森県出身。國學院大學経済学部卒業。第5回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞、『当確への布石』(宝島社)にて2007年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きのこ
23
このミス大賞優秀賞(上) 衆院統一補選をめぐる駆け引きが暗澹と進行します。公安が絡んできました。下巻こそはミステリーにふさわしくなるんでしょう、ね?にしても下巻を持って来ていないというね(泣2019/10/08
sayan
13
第5回「このミス」大賞優秀賞に選出された本書。ミステリーかと言われると、果たしてどうか。むしろフィクションだがリアリティのある社会・政治ドキュメンタリーを思わせる内容で、面白かった。ただ、内容は当初思っていたものとは異なり、選挙にかかわる登場人物のそれぞれの心理面は、場面によっては読み手にとって重い。が、逆にそれが政治にうってでようという主人公のミッションに迫力を与える。どうこの物語りが結実していくのか、早速、下巻を読んでみたいと思う。2017/11/22
AKI
12
7月に(全く盛り上がらなかった)都知事選もあった事だし、選挙小説を読んでみました。衆議院補欠選挙に出馬を決めた女性の周りで起こる妨害工作を巡り、関係者達の過去が絡んできます。上巻では何も謎が解明されていないので、感想は下巻を読んでからにします。2020/07/16
ティーチピー
11
若手女性候補の選挙戦の模様を描く。アツい展開もあるが、まさかミステリー物だとは思っていなかったので不意をつかれた笑 けど、この巻で起承転結の“起承転”まできて、とても続きが気になってきた。妨害している団体(?)は一体何者なのか。選挙の結果は果たしてどうなるのか。タイトルがややネタバレしてるんじゃないかと思いつつ下巻へ続く。2013/09/26
ダークスター
10
初読み作家さんでした。上下巻に分ける必要あるのかな?下巻に期待。2016/10/19