内容説明
戦争やテロは遠い場所の出来事―それが、ゆるい時代である「いま」の日本の実感ではないだろうか。ならば、日本で起きた「テロ事件」を振り返ってみるといい。テロリストを生み出したのは、われわれの社会であり国家である。社会や国家は、少なからず個々人の意識の反映だ。テロ被害者の痛みと、テロをなしたる加害者の心を、再検証してみれば、ゆるい時代である「いま」の日本の実相が照射されるはずだ。
目次
第1章 切り裂かれた時代(三島由紀夫自衛隊クーデター未遂事件(1970年)
オウム地下鉄サリン事件(1995年) ほか)
第2章 狙われた政治家(浅沼社会党委員長暗殺事件(1960年)
五・一五事件(1932年) ほか)
第3章 狙われた組織・言論(連続企業ビル爆破事件(1974年)
野村秋介朝日新聞で自決(1993年) ほか)
第4章 狙われた皇族(大逆事件(1910年)
天皇パチンコ暴行事件(1969年) ほか)