内容説明
暑い夏の夜、交番の実直な巡査・島野順平のひとり娘が、神社の森で殺された。まもなく逮捕された少年は証拠不十分で不処分、釈放。非嘆のなかで島野の家庭は崩壊した。そしてある日、島野は拳銃を持って失踪…。親友の真壁警部補が必死に島野を捜索する過程で事件の真相が浮かび上がってくる…。交錯する少年犯罪と警察腐敗、そして熱き警官魂―大型新人の傑作ポリス・ノヴェル、ついに文庫化。
著者等紹介
岩城捷介［イワキショウスケ］
１９４２年生まれ。山梨県立日川高校、早稲田大学国語国文科卒業。広告代理店〔協同広告〕のＣＭディレクターを二十数年続け、退社後、多岐にわたる映像制作プロデュースに携わる。その間、エッセイ『あるＣＭディレクターの異見広告』を出版。その後、第３５回オール読物推理小説新人賞候補となるを機に、本格的な執筆活動に入る。特異な警察小説としての本作『巡査』でデビュー、軽妙と重厚の融合を図る独自のハードボイルド作家を目指している。千葉市在住
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